2019.04.03
清里での田崎悦子さんの指導する子供の公開レッスンを聴きに行った時
数年前、とても素敵なピアノを弾く男の子がいて
ショパンのバラードの4番を弾いた。
とても上手に音楽的に弾いたので
この演奏に田崎先生はどんなアドバイスをするのだろう?
と最初の一言を演奏が終わって待っていた。
すると
先生は
「世界中でこの曲を今日何人くらいの人が弾いていると思う?」
子供が50人ぐらいと言うと
「もうちょっと多いと思うけれど・・・
この世界中で自分がたった一人この曲を弾いていると思って出だしを弾きだしてごらん。
自分が納得する音まで何度も弾きなおしていいから、音はこの森の中から出てくるわ」
とおしゃって
子供は窓から見える森の景色を見ながら何度か弾きなおし、より集中した音楽の世界へと入っていった。
その後の演奏は、より素晴らしく、音楽を高いところに誘導していく先生はも素晴らしかった。
純粋で聴いていて涙がハラハラと止まらなくなり、
気が付くとまわりでハンカチで目と抑えている人も何人かいた。
生涯忘れられない公開レッスン。。。