2019.09.07
「発表会」と「コンクール」
似てるようで非なるものです。
「発表会」は同門のお友達だちがたくさん参加で楽しく演奏できる場所です。
「楽しい」が全面にあります。音楽に一番大事な事でもあります。
コンクールに挑戦するには
「場馴れ」すること、「グランドで練習」すること。
非常にこのふたつは大事です。
そんなお話をしましたら、お母様は早速来週レッスン室の予約をとられたそうです。
「知らない場所で弾く」「色々なグランドで弾く」、修行とも言えるような大事なことです。
今、ひとつのスタッカートについてこだわっています。
「軽く」弾くのであって「小さく」でも「弱く」でもない。
「難しいです。。」とお母様。
そうですよね、そう思います。
比喩的な表現を提案しましたが、それを音にできるようになるまで
たったひとつのスタッカートでさえ 大変難しいことなのです。
「今回のコンクールの曲、簡単ってお家で話してた」
ある生徒さんから昨日お話をされました。
「簡単」…簡単ではないのです。
コンクールは最後まで弾ける、間違いなく弾ける…そういう意識ではないのです。
先生は今回、課題曲を見て しばらく頭を抱えてしまいました。
シンプルな曲を「極上」に弾く難しさ。
コンクールを知らない方は「前弾いた曲だから弾けるんじゃない〰️?」「今回簡単じゃない〰️いけるいける!」と思われるかもしれませんが
そういうものでは決してありません。
難易度が下がれば参加する人は増えるでしょう。
たくさんの中でピカイチ輝く演奏をするのはそれはそれは大変なことです。
本気でピアノをやっている人は
上級部門の曲を小学5、6年であればすでに練習しています。
「コンクール出たい」「コンクールで賞を!」をと望みますが
技術、表現力が兼ね備えていないとなりません。
ハノンもツェルニーもバッハも 今たくさんの曲を練習している生徒さんがほとんどですよね。
「好きな曲」「練習できた曲」をレッスンでベースにしないのは
練習しないとピアノ歴が長くても力が育たないからです。
それは 本当にピアノをやりたいと思うのに必要な曲たちだから取り組んでもらっています。
コンクールはさらに
自分の努力、お家の方の努力、みんなの力が必要です。
そして、今練習中の曲がさくさく進まないと
譜読みの力、テクニックは磨かれません。
「最後まで弾ける」でなく「内容が濃く考え弾ける」と言ったらよいでしょうか。
レッスンのみんなに色々な経験をさせてあげたいと思っています。
しかし、コンクールとなるとまた違います。
参加したくてもできない時もあります。
年齢が上がって課題曲が難しくなり、参加ができない場合もあります。
様々あるコンクールがありますから、向き不向きもあります。
他のお教室からいらして基礎的練習をさせてもらってない場合難しいこともあります。
様々な要素があってのコンクールです。
「◯ちゃん コンクール受ける?わたし受けるけど?」
何気ない言葉で回りのお友達やお母様が傷つくこともあることを忘れないで欲しいです。
私は、できるだけレッスンの前後の生徒さんがコンクールに参加とあっても
コンクールの話題は聞こえるようにはしないように心掛けています。
コンクール参加は自慢することではなく
回りのお友達に差をつけることでもなく
自分の技術向上で、自分との闘いだからです。
狭い教室の中で回りを気にしていたら
コンクールという大海に出て
パフォーマンスはできないと私は思っています。