2016.06.26
あまりテレビは見ないのですが、この週末はヨーロッパからのニュースをちょっと緊張しながら。耳を傾けていました。
こんにちは! おしみピアノ教室です
先日の山本美芽先生の教本セミナーで、とても興味深かった資料が「ピアノ奏法の系統図」です。
日本のピアノ教育はヨーロッパから明治時代に輸入されました。
今もその当時のままのピアノの弾き方が残っています。それはたくさんの練習曲を作ったチェルニーより以前のチェンバロを弾くためのハイフィンガー奏法と言われるもの。
今のピアノという楽器でピアノ曲が作られるようになると、リストを師とするロシアのピアニストや作曲家が活躍します。
社会主義時代の国家をあげてのピアノ教育の始まりです。
そこでピアノという楽器の音色や響きを引き出すためにもっとも合理的な弾き方として、脱力奏法、ロシア奏法と言われるピアノの弾き方がなされるようになりました。
ピアノの心ある美しい音を聴いたら、どうしたら思うような素敵な音を奏でられるようになるだろうと思うものですね。
そこで美芽先生が、「ロシアの小品を教材として使うと・・・」 というご提案をされましたので、たくさん弾いて予習をしていきました。
小品ながらも密度濃く音楽的な作品から、その音色や響きを味わい歌わせようとすると、ハイフィンガー奏法では表現できないことがよくわかりました。
でも! 奏法を学ぶ前にもっともっと大切なことがあるのです。
それは美しいものとは何かという感性を育てること、音のイメージをたくさん持てるよう日々過ごすこと、そして自分の音を聴けるようになること。
生徒のみなさんとたくさんお話ししながら進めるレッスンはそのためなのです。
ロシアの小品を弾くには音もどんどん読めなくてはね。
やっぱり5年、10年、20年はかかります。ヨーロッパの歴史に比べたたら。。。
美しい音楽に出会えることを楽しみに「聴く→歌う→奏でる」という回路を作っていきましょう。