2016.11.17
ここ横浜の風が好きですが、浜松の風はもっと柔らかで空には音符がたくさん浮かんでいるかのようでした。
こんにちは! おしみピアノ教室です
いつか行ってみたいと思っていたピアノ工場へ、ピアノの先生方が集合しました。
思っていた以上に広い工場、たくさん並んだ作りかけのピアノにびっくり!
ロビーには歴史あるピアノから今様のピアノまでが展示され、どんな音かしら?と聴いてみたかったのですが…
1台のグランドピアノを作るために、数カ月から3年をかけて、熟練の技術者が湿度温度調整された工場内で23の工程をひとつひとつ丁寧にほとんどが手作業です。
大きな機械音の中での細かい作業、逆に音の無い部屋での調整整音、とても厳しいお仕事です。感覚と経験を持ちあわせていなければできることではありません。このピアノを弾く人を思い描きながら豊かな音作りへの信念を持っているからこそ携われるのでしょう。
技術者が追求している「いい音」「いいピアノ」とは、人の声に例えると喉が開いて、お腹の底から出ている声、明るくてのびのある、響きのある、重厚感ある・・・「いい音」を引き出すピアノの可能性をひたすら探し求めていきますというお話でした。
最後のお部屋には完成された3台のピアノが緊張して、でも誇らしげに並んでいました。試弾させていただくと、同じ工程を踏んでも見かけ大きさは同じでも1台として同じ音色やタッチのピアノはない! それだからこそ楽器としての魅力ですね。
家に着いてまずレッスン室のドアを開けて自分のピアノに「ただいま!」 と初めて声をかけました。譜面台に広げてあったバッハの楽譜を弾いてみました。
「あそこからやってきたんだね」 と思うと、すっかり年を取った私のピアノがなんとも愛おしくなりました。
少しでもピアノが響きあふれだすようみんなで練習してみますので、もう少しお付き合いしてくださいね。
生徒の皆さんともピアノ工場見学バスツアー企画ができたらいいなぁ?と思いながら帰りの新幹線に乗りこみました。