2025.06.26
ロシア生まれの巨匠ホロヴィッツ氏のCDを最近購入しました。
アメリカデビューは、1928年と私の生まれるはるか昔です。
チャイコフスキーのピアノ協奏曲1番が聴きたくて購入しましたが、音質は今に比べるとクリアではありませんが、とにかく速い、早弾きで有名な巨匠でしたが、16分音符が32分音符に聞こえるくらいに速く、そしてもの凄く正確でした。
協奏曲も練習曲に聞こえるくらいに、そして楽章の終わりから次の楽章に移るときにも殆ど間がないことにもびっくりしました。
こんなにこの曲を速く弾くピアニストは今の時代にはいないと思いました。
コンクールでの定番曲ですが、アルゲリッチや仲道郁代さんのチャイコフスキーとは全く異なる演奏でした。
速すぎて情感が感じられないという方もいるかもしれませんが、2楽章の最初の演奏と3楽章の最後の速さは凄まじい勢いがありました。
説明書を読むと、ホロヴィッツ氏は、この時終盤で猛烈に加速し、オーケストラを置いて先に弾ききってしまったのだそうです。
こんなにピアノを速く弾かれてしまってはオーケストラも付いていくのが大変だったと思います。
細くて端整な顔立ちの巨匠でしたが、こんなに指の回るピアニストは中々いないと思います。
こんな解釈の仕方もあるんですね。
人間業とは思えない素晴らしい演奏でした(^^)