2013.07.25
7月22日(月)、「ベートーベン・ピアノソナタの旅」の講座へ行ってきました。
演奏&トークは田尻洋一さん。神戸の人独特の優しい関西弁ときれいなお顔のピアニストです。特に、目が印象的でキラキラ光っていました。芸能人でもないのに、目がキラキラしてる人っていないので、やはりどこか違うんでしょうね。(SMAPの中居君とか、浅田真央ちゃんとか目の光が強いですが、あんな感じです。)
ベートーベンといえば、いつも「怒りの人」だなあと思っていましたが、田尻さんによると、怒りなんだけどその怒りを人のせいにせず、社会のせいにせず、自分で全部飲み込んで解決して、最後は乗り越えて・・・・これがベートーベンという人間だと。
怒りと言っても、現代のような小さい悩みや怒りでなく、あの時代は階級があり、ベートーベンみたいな平民は不満があり・・・・そういう時代の怒りなので、ちょっと想像できない。
そして「熱情」の演奏へ。この曲は心の中の悪をさらけ出した、物凄い怒りの曲と。
聴きながら、不思議な感じがしました。200年以上も前の人間の怒りが、こんな素晴らしい音楽に換わり、今、自分の目の前で現代の人間に弾かれていることが。
作曲者の気持ちは分からないけれど、相当な思いをして、相当な苦悩から曲が生まれたということを、演奏者は忘れたらいけないんだなあと思いました。