2015.01.04
正月をまたいでの台湾旅行。
今回はグルメな友人夫妻と美味しいもの尽くしかと思いきや、
初っぱなから体調を崩してホテル暮らしの養生生活。
ようやく、復活したところで故宮博物館へと赴きました。
東アジアの宝物はあまり詳しくないので
まずは、古い物から。
紀元前1000年とか2000年とかの鼎(かなえ)なる三本足の祭器(?)を眺め、
白菜とラフテイ(沖縄の皮付き豚バラ甘辛煮込み)の宝玉石を拝み、陶磁器のセクションで垂涎の溜息をついて、
中国4000年の美に時間を忘れ見入っていたのですが、ある部屋の前を通り過ぎたときに、呼ばれた気がしたのです。
故宮博物館に西洋絵画の部屋?
実はぱんだろん、ある台湾画家の事が気になっていたのですね。
それは
陳澄波(CHEN,Cheng-Bo 1895-1947)。
グレゴリ青山氏の旅行記を読んで以来、一体どんな絵なんだろうと。
氏の書籍の中にも陳澄波の絵が沢山掲載されていましたが、何と言っても白黒刷りの小さな絵、本物の力には及ぶべくもなく、それでも、グレゴリ青山さんの筆の想いの熱さ、そしてその数奇な出会いの話にすっかり伝染して、私も見てみたい、私も絵に入り込んでみたい、と切に願っていたのです。
でも、何処で見られるんだろう、、、。
ほぼ諦めながらの台湾滞在。
もしや、、、。
行き過ぎた部屋にとって返し、一歩入るや
「嘉義街景」が目に飛び込んできました。
グレゴリ青山さんが「猫町」と呼んだ風景、私がどうしても見たかった絵が突然目の前に。
その絵は予想通り、いえ、予想以上に
力強く、明るく、懐かしく、今は無い台湾嘉義の風景を映し出していたのです。
電車の中から見た台湾の風景が重なります。
台湾の地で、長年憧れ続けた台湾の画家に出会えたことにもう、言葉もなく感動がつのります。
さらに振り返ると小さな絵ながら、ひときわ
凝縮された光と冴え冴えとした気を放つ絵が。「玉石積雪」。
画家が死の直前に残したという一作。
実はこのセクション、陳澄波生誕120周年大回顧展として特別にこの時期、故宮博物館内に設けられていたようです。
他にも、氏の生涯を辿りながら沢山の作品、またその資料が展示されていました。日本にゆかりの深い画家(東京芸術大学で学ぶ)であるとともに、氏の生涯を辿ることで戦前戦後の台湾の歴史が見えてきます。
こんな思わぬ出会いがあるのから
旅はやめられません。