2013.12.16
先日、大阪のいずみホールにてJ.S.バッハ「ロ短調ミサ曲」を聞いて参りました。
演奏は大阪シュッツ合唱団。
ご存知でしょうか?
J.S.バッハの「ロ短調ミサ曲」
間違いなく、彼の最高傑作と思うのですが、宗教曲であること、
2時間にも及ぶ大曲であること、高い演奏技術を求められることから、実際、耳にされた方は意外と少ないかもしれませんね。
この曲を初めて聞いたのは大学在学中。
衝撃でした。
冒頭合唱が鳴り響いた瞬間、打たれたようになり、その緊張が2時間ずっと、いえ、後半にいけばいくほど集中力は増していき、聞き終わった時には声が出せないほどの衝撃でした。
しかも、その感動は消えることなく、その後、音楽の感じ方が全く変わってしまいました。
まさに、人生を変えた一曲。
圧倒的な音楽の力でした。
「Dona nobis pacem(私達に平和を与え給え)」
この曲の最後の合唱曲の歌詞です。
勿論、キリスト教の典礼音楽ですから本来はキリスト教の神に向かって、平和を願う祈りなのですが、音楽では、宗教の違いを超えて
世界全体へ、平和の訪れを希求する、万人の強い祈りが沸き上がります。
この思いが広がっていけば、すでにそこには平和がある。
多くの方に、この曲を知っていただきたい。
そして、この曲を、また後世に伝えていきたいと思っています。