2013.12.05
「世の中の大事なことって、たいてい面倒臭いんだよ」
これは、NHKのドキュメンタリーで宮崎駿氏が語っていた言葉だそうです。
残念ながら、私はその番組は見ていなかったのですが、先日毎日新聞のコラムで
この言葉に出会い、本当にその通り!と膝を打ったのでした。
音楽にも面倒くさいことって、一杯ありますよね。
まず、譜読みが面倒くさい?
指番号を決めるのが面倒くさい?
音符の長さをきっちり守るのが面倒くさい?
細々書いてある楽語の意味を調べて、それを気にするのが面倒くさい?
あ〜、書き出したらきりが無い!
でも、こんな重箱の隅をつつくような細かいところ誰も気づかないよ、なんて思って手を抜くと、
とたんに、それはあっても無くても良いような代物に変わってしまうと思うのですね。
それに、その地味で、微細で、面倒くさい日々の積み重ねをちゃんと聞いている人がいるんですよね。
まず、その曲を書いた人。
もう死んでるかもしれませんけどね。
それから、自分。
そして、聞いてくださる方方。
本当に細かい所は気づいてもらえないかもしれない。でも、
音楽に対する誠実さ、それは
人の技に対する誠意だと思うのですが、それはちゃんと伝わると思うのです。
宮崎監督は
「少しでも手をぬこうものなら、それがスクリーンであらわになり、作品の品位をおとしめる。」とも言っていたとか、、、。 肝に銘じ続けたい言葉です。
こじつけのように聞こえるかもしれませんが
私は、民主主義も面倒臭いものじゃないかと思っています。
でも、その面倒くさいプロセスこそが民主主義にとって、とても大事なものなんじゃないかと。
今、国会で行われようとしている採決。
私は、これは、その大事なプロセスをないがしろにしていると思います。