2013.08.18
宿で一服した後、大浦天主堂へ。
『大浦天主堂』を始めて知ったのは子供のころ、家にあった絵はがきで。
1864年、フランス人宣教師の協力によって建てられた
日本最古の木造ゴシック様式の教会だそうですが、子供心に、その異国風の高い天井や、ステンドグラスに憧れをかき立てられました。
そして、ようやくやってきたそこは、長崎一の観光地。
教会に向かう坂道はお土産屋さんがびっしり、
カステラ、鼈甲、ビードロ、角煮饅、と長崎のお土産はすべてここで買えそう。
300円の入館料を払って、教会の前で振り返り
「さて、ここから26聖人殉教の丘は見えるかな?」と、、、
周りの建物に阻まれて、
見えない・・・。
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大浦天主堂は豊臣秀吉の時世に殉教した26聖人を記念して建てられた聖堂だそうです。
ここに浦上の隠れキリシタンが赴いて、仏人神父に彼らの信仰を密かに告げたのか、と思いつつ堂内に入るとくだんの話がスピーカーで流されていて、、、
彼らの喜びと驚きに
静かに思いを馳せることができない・・・。
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大浦天主堂が建立されたとき、浦上の隠れキリシタンが教会を訪れ、フランス人神父に「私の信仰はあなたと一緒です」と密かに告げたという話。禁教時代、キリスト教の弾圧は過酷を極めたため、多くの信徒が殉教、棄教、そして隠れて信仰を続けたわけですが、その200年もの長い時をへて、再び日本を訪れた外国人神父が、残っていた信徒達と出会った感動と驚き、また宣教師の再訪を待ち望んでいた信徒達の喜びは大変なものだったでしょう。
と、ちょっと残念な大浦天主堂訪問ではありましたが、教会そのものは素敵でした。
子供心にイメージしていたよりは、ずっとこぢんまりと可愛らしく、 天井の木組みや、ステンドグラスも、ゴシックと言いながら優しく典雅で、開け放された窓からは夏の昼下がりの陽射しが差して、どこか懐かしい気持ちが呼び起こされるようでした。
(おわり)