2013.06.28
最近、新聞を読んだあと、何ともやりきれない溜息をつくことが、数回ありました。
毎日新聞夕刊のコラム『ヘイトの現場から』の記事です。
ヘイトスピーチ(憎悪発言)、あるいはヘイトクラム(憎悪犯罪)。
ご存知でしょうか。
日本で、現代に、このようなことが起こっているとは、怒りを過ぎて悲しくさえなってしまいます。
わたし達の国には『言霊』という思想があります。言葉には不思議な霊力が宿っていると。
人を貶める言葉にも言霊ってあるんでしょうか?
でもその言葉は、使う人自身をこそ貶めて、とどのつまりは、その人の周りに憎しみや悲しみを広げていくだけでしょうに。
怒り、憎しみのエネルギーは、相当なものだと思います。彼らの中から湧いてくる、そのエネルギーの根源は何なのでしょうか?
社会の息苦しさを、あのような形で表現しているのでしょうか?
でも、何と無意味な。
音楽こそが、それらに対抗するものになればと思っています。
いえ、なるはずだと確信しています。
言霊のように、音楽にも魂があるはず。
音楽が呼び覚ます、暖かな幸せや、笑い、人の悲しみによりそう優しさ、そして、ときには健全な憤り、、、
一人の音楽家として、それを信じて、演奏していかねばと思っています。