2013.03.24
前回は『詩と音楽』について、その幸せな結婚の話をしました。今回は、逆に
『詩と音楽』が無頓着に使われた恐ろしい話をご紹介しましょう。
先日、親類の結婚式に参列しました。
会場は大阪南方面への玄関口、南海難波駅に近いSホテル。式はホテル内のチャペルで和やかに行われたのですが、その式中に使われた音楽には
唖然としました。
場面は「指輪交換」。
直前に、誓いの言葉を交わし、神のもと、参列者一同二人の結婚を承認。その証として指輪を交換するという、まさに、式のもっとも大事な場面。その大事な場面で演奏されたのが
Motart 『Ave verum corpus』
言っておきますが、
本当に良い曲なんです。
静かで、厳かな調べのなかに深い祈りが込められていて、たとえキリスト教徒でなくとも、
宗教的な感動を覚えることが出来るでしょう。
ただし、それが
結婚式でなければ!!!この曲には歌詞がついています。このような歌詞です。
めでたし 処女マリアよりお生まれになったまことの御身体
人類のため まことに苦しみを受け
十字架上で亡くなられた
その脇腹を刺し貫かれ
水と地をお流しになった
臨終の苦しみに先立って私たちの糧となってください
実はこの曲、キリストの最期、十字架上での死の苦しみを描いているのですね。
もちろん「キリストの受難と死によって、人類に救いがもたらされた」というのがキリスト教の教えですから、これは救いにつながる苦しみではあるのですが、、、、
でも、はっきり言って
これはお葬式に歌う曲!
音楽はメッセージだと思っています。
言葉と音楽、そのつながりを正しく理解し、メッセージを間違いなく人の心に届けたいと思っています。また、それを生徒さんにも伝えていきたいと思っています。