2020.08.10
彼の言葉は、何故これほどまでに心を打たないのか。
八月六日を迎え、あいさつ全文を目にし、しばし私は考え込んでしまいました。
哀悼の誠をささげます。
お見舞いを申し上げます。
使命です。
貢献してまいります。
努力を重ねてまいります。
言葉を紡ぐとき、心はあちらこちらを行き来します。
過去と未来、私とあなた、この地から彼方の地へと、
心は行きつ戻りつしつつ、肯定と否定を繰り返し、希望と諦めに惑います。先人の残したキラリと光る言葉が、迷いを消してくれることもあります。そして、受け継いだものを自分の言葉でもう一度語り直す。
それによって思いは再生し、希望がつながる。
空虚な言葉は、もういらない。
今すべきことは行動。
赤ん坊を抱いた母親、子供、朝鮮半島出身者、捕虜、それから、鳥、虫、草木、、、、
生きとし生けるもの全てを焼き尽くし、戦の終わったあと何十年にもわたって身体を蝕み続ける非人道的兵器。今、この日本に核兵器禁止条約に署名・批准しない選択肢があるとは到底思えません。
2020年 原爆忌