2019.06.10
フランスのドラマにはまっていました。
「エージェント物語 原題:Dix pour cent」
2015年にFranc2局で放映された後、フランス語圏で広まってNetflixで全世界に公開されたドラマです。
お話は、、、
とある俳優事務所、ASK(Agence Samuel Kerr)、の創始者でパトロンのサミュエルがバカンス先で突然死するところから始まります。
要を失った事務所は、個性の強いエージェントの面々と、何かとこだわりの強い俳優陣と映画監督に振り回されて、毎回絶体絶命の危機に。それをやたらと喧嘩し、怒りをぶつけ、策を弄し、でも最後は信頼と愛情で乗り越えていくというお話。(なんという大雑把な説明!)
個性豊かな登場人物が魅力的でした。
中でもアンドレアという女性エージェント。
強力な自我を持ったアンドレアは生まれ育った村なんか大嫌い。
その一本気なところが災いして人を傷つけもするけれど、その裏表のない誠実さが人々を惹きつけもする。
レズビアンの彼女は私生活でも波乱万丈で、恋人コレットと出会い、予期せぬ妊娠、出産、、
と、この辺りはあまりネタバレすると面白くないので飛ばしまして、その出産後の子育ての様子がなんともリアル。
「誰が産休なんて言ったのよ。休みなんて全然ないわよ!」とこぼし
手一杯の時に泣きした赤ちゃんの声に「putain!(くそったれ!)」と毒づいて
でも、その後にこんな場面が、、
妻コレットと子供を育てることを決意している彼女たちのもとに
生物学的な父親(此奴がまた癖の強い男)からメッセージがきます。
「僕はフローラ(子供)の生物学的な父です。
私は欠点の多い人間ですが、長所もある。娘にも僕の長所が受け継がれていることを願います。
子供を作ることは簡単ですが、育てることは並大抵のことではありません。
その為にはカップル間の信頼が不可欠です。
僕は親権を放棄し、アンドレアのパートナーであるコレットにそれを委ねます。」
このドラマには個性の強い、いや、強すぎる人々がたくさん登場します。
そして失敗や喧嘩、隠し事(最後は必ずばれる)、別れ、、、ネガティブな事件の連続なのに、最後は笑顔になれる。
底流に友人・同僚・家族への信頼のあふれた素敵なドラマでした。