2014.09.15
お友達のピアノ教室の発表会にゲスト出演しました。主催者は大学では声楽専攻だった方です。プログラムはソロの他にも生徒とお母様との連弾など、あたたかい雰囲気が伝わってくる発表会でした。私も、もう何年もおじゃましていて、英雄ポロネーズ、トルコ行進曲、他にもラヴェルの曲やベートーヴェンなどなど私のわがままな選曲に付き合っていただいています。
今年もご自身はお得意なオペラのアリアを歌われ、私はピアノ独奏させていただきました。 私が最後に出て行って何を弾いても会場はシーンとして、ものすごく集中して聴いてくださいます。小澤征爾のTVのドキュメンタリーを思い出しました。
キャラバンという若い演奏家を集めたオーケストラを率いて小澤さんが小さい町をあちこち演奏に行った時の様子です。集まったお客さんはクラッシック愛好家はもちろん、クラッシックなんて聴いたこともない人や、オーケストラというものが来るらしいからとりあえず聴きに来てみたというエプロン姿のおばちゃんなども多数含まれるような小さな町での公演です。
「だけどさ~これやってみるとほんと音楽家になってよかったって心の底から思えるんだよ!!みんなシーンとして聴いてくれてさ~。オーケストラなんてきいたこともない人達が感動してくれるんだよね~!」と、熱弁の小澤さん。
演奏会のあと、「小澤さん、本当にありがとう!」と言って涙を流す老紳士もおられました。音楽がとっても好きだけれどなかなか生のコンサートには行けない方のようでした。
私のピアノ演奏なんて言うまでもなく小澤征爾とは全く次元が違いますが、やっぱり発表会に来られている方々から「生で聴けてよかったです。」と、言って頂けると本当にうれしいです。
プログラムの途中では、会場の近くに住んでらっしゃる生徒さんが「順番まで時間がたくさんあるので一回帰ってきま~す!」と言って出られたまま大遅刻!!というハプニングも…!急いでもどってすぐに連弾をされたので焦ってテンポがものすごく早くなってしまう冷や汗場面もありました。
でものんびりとかまえて、聴衆もあたたかくそれを楽しんで、最後にみんなで記念写真に無事におさまりよかったね~と、帰路につきました。音楽を通じてみんなでつながるっていいな~と思う瞬間です。
さて、自らの演奏は、となると「あーあ…」と落ち込むことばかり。自分の頭の中には理想中の理想の演奏が鳴り響いているので、それと実際の自分の演奏とのギャップに落ち込むばかりです。
そうは言ってもこうやってピアノの発表会のあたたかい空気に触れることができると、また毎日の練習に戻る意欲がわいてきて、ピアノ講師として自分もずっと演奏し続けていきたいと思えてきます。 一生懸命耳をかたむけてくださり、本当にありがとうございました。
HEART PIANO ハートピアノ教室
heartpiano@dra.bbiq.jp 090-5478-1106