2026.10.30
HEART「明るくて楽しく踊っているような曲です。テーマの前半はジャンプステップを踏んでいるような、後半はゼンマイがジーーっと回っているような面白い組み合わせです。」
明夫「この曲もテーマは見つけやすかですなぁ。最初がソプラノ、次はアルト、三つめはバス。」
HEART「そうですね!そして4回目にもう一度ソプラノにテーマが出てきたら、ゼンマイがテーマの終わった後も回り続けて短調になっちゃいます。ちょっと悲しそうでしょ。そこまでが第一部です。」
明夫「そのあとになんかテーマの一部ば反行形にしたとがバスにあるでしょ。第5回 14番嬰ヘ短調プレリュード で習ったですばい。」
HEART「さすが明夫くん。そこはテーマではなくて間奏なんだけど、統一感を出すためにバッハはテーマの音形を使ったんですね。そして第二部の22小節目からアルトにテーマが出てきますね。ここが
♪今回のポイント♪
“左右の手でテーマを弾き分ける”
です。
この曲のテーマは、ジャンプしてるみたいに急に高くなる音がありますね。つまり、このアルトのテーマが、左手で弾こうとしても右手の担当する音域に入り込んでくるんです。」
明夫「ああ。ソとラですか?」
HEART「はい!だからテーマ全体は左手で弾くけど、そのソとラだけ右手に受け渡すと弾きやすくなります。もちろんこの曲ぐらいだったらずっと左手でテーマ全体を弾く方法もありますが、バッハのさらに込み入ったフーガの曲になってくると、このテクニックを使うことが多くなるので、今のうちに覚えておくのがおすすめです。」
明夫「目が上下にチラチラしてきて弾けんばい。」
HEART「テーマのラインを書き込みしましょう。そのあと
アルトだけを指づかいも正しく守りながら弾く
↓
アルト+バス
↓
アルト+ソプラノ
↓
全声部
と、順を追ってゆっくりやってみるといいですよ!41小節目からも同じように受け渡しテクニックで弾きます。」
明夫「難しかーー。テーマの動きは分かったばってん、弾こうとすると、どっちの手で弾いてるとか分からんごとなるとです。そして固まるけん、どうしてんあら、左で、今度は右で、ってぼこぼこになるとです。」
HEART「手首を使うのもひとつの方法です。ちょっとそこにあるおみかんで練習してみましょう。左手から右手にハイどうぞ、右手から左手にハイどうぞ。」
明夫「なーるほど。音ば受け渡すごとですなぁ。」
HEART「そうそう。優しく手から手へ。手首を柔らかく、身体も楽に。おみかんと同じですよ。」
明夫「なーるほど。あ、ハイどうぞ。あ、ホイ、あホイ。」
HEART「ほかにも植松伸夫作曲『プレリュード』みたいな曲もその方法で上手く弾けますよー。あ!明夫くん、みかん食べちゃった。」
明夫「難しすぎてのど乾いたですバイ。」
*「当たってくだけて平均律クラヴィーア曲集」はフィクションです。
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