2024.10.15
演奏会はホール以外の雰囲気のある場所でも開催されることがあります。演奏はもちろんですが、どこで弾いているのか、演奏者の後ろの方もなんとなく気になります。
リーズ国際音楽コンクールの、二次予選とセミファイナルの会場であるリーズ大学ホール(グレート・ホール, リーズ大学)は講堂という感じです。
奥行があり、ひな壇は組まれたまま、サイドとステージ奥の壁は凹凸がつけられているので、立体的で反響板の役目を果たしているようです。
ここの素敵なところは客席の高いところまで窓があるところです。ウィーン学友協会ホールもそうですが、窓のある会場に惹かれます。コンクールの時は、下の方は暗幕が下がっていますが、昼間の審査では上の窓から自然光が差し込みます。
夕日に染まる日没時はもちろん、夜のライティングも素敵です。
演奏会場は教会になることもよくあります。スイスのKirche Saanenという教会は、内部の壁に15世紀の職人の高い技術を駆使したフレスコ画がある歴史的建造物で、メニューインフェスティバルの会場としても使われています。
木を基調とした素朴で温かい内装の雰囲気と、堂々とそびえ立つパイプオルガンの壮大さがとても対照的で、信仰の強さをうかがわせます。
夜のコンサートは少人数の聴衆との密やかな雰囲気。自然の中に建つ小さな教会で美しいピアノに耳を傾ける夜、虫たちもきっと自分が歌うのをやめて聴き入っているに違いありません。
と思っていると、トリフォノフがパリのシェ・パパ・ジャズクラブというここも素敵なところでプロコフィエフを弾いています。店の内装や照明が本当におしゃれです。
そしてそんなことを考え始めると、プレスラーが弾いているこのまた窓がある素敵なところはどこ?熊本市現代美術館に似ているこのたくさんの本に囲まれてピアノを弾いているところはどこ?などなど、美しい場所が気になってしょうがないわたくしです。
熊本市
東区健軍ハートピアノ教室