2024.08.31
思いのほか大きく育った庭のきゅうり。必ず「【立派な】きゅうりだね!」という言い方でおほめいただきます。
【立派】を辞書で引くと
① すぐれて、みごとだ(例:——な作品)
② 堂々としているようす(例:——な体格)
③ 十分だ、完全だ(例:——に役目をはたす)
とあります。
きゅうりは②の意味で納得。
しかし【立派な】を音楽関係で使おうとすると…?
辞書ではいい意味しかないのに「【立派な】演奏でしたね。」ではなぜかどうもしっくりきません。状況次第ですが、表面的なテクニックだけをほめているように聞こえてしまうのは、考えすぎかしら…。
「体調不良のピアニストの代役を【立派に】務めた。」とは使いますが、演奏そのものをほめるのによく使うのは、シンプルに【よかった】次に【素晴らしい】【素敵な】など…。
また、短くて可愛い雰囲気があるピアノ曲のことを愛でる時に「【立派な】作品じゃないけど清々しくて新鮮な作品」といった言い方をすることがあります。これは【立派な】曲よりも小品の方に軍配を上げている、ということです。
コンサートの告知でも【立派なピアニスト来日】【彼の立派な演奏を是非聴きに来てください】とは使わない気がいたします。
このように、無知な私には謎な【立派な】という言葉ですが、生徒さんには【立派な】演奏を意識して外側だけをきれいに成形するのではなく、荒削りでもいいから心を音に込めた演奏をしてほしいです。
熊本市
東区健軍ハートピアノ教室