2023.12.03
ご訪問ありがとうございます。
今日は町田ピアノコンクール受賞者記念コンサートです。
生徒さんの演奏を楽しみに行ってきます。
昨日本番を終えた生徒さんも、無事に弾けたようです。
中学生といえども、自由曲なのでベートベンやプロコフィエフのソナタなど、とてもハイレベルなプログラムでした。
結果はまだ分かりませんが、新たな刺激をもらえたので、出て良かったようです。
次の舞台へ向けて、今日よりショパンの譜読みを始めます。
舞台が終わると、基礎を中心のレッスンになりますが、基礎とは⁇、、
人によって違うのでは?と改めて考えました。
チェルニーやハノンは教材の1種類にしか過ぎないです。
テクニック練習曲でしたら、モシュコフスキー、クラマ=ビューロ、その他いろいろあります。
ハノンよりデリアトゥール、プレディーで指の基礎運動を練習する人もいます。
趣味でちょっと弾きたい、合唱祭で伴奏をしたいのであれば、それを叶えるくらいの基礎で十分かもしれません。
自分で楽譜を読んで弾ける、正しい合理的な指使いを自分で考えられる。
そこまで出来れば、ある程度楽しめますよ。
ショパンやシューマンなどの中上級を楽しみたいなら、音階とアルペジオ全調とチェルニー30番とインベンションが終了する基礎はあった方がいいでしょう。
ここまでの基礎があれば十分だと思います。
プロに近づきたい、アマチュアでもピアニストように弾きたい。
そういう方は、チェルニー40番、チェルニー50番、シンフォニア、平均律を中学生から取り組んでいるみたいです。
お写真はチェルニー40番の1曲ですが、この音符の密度で4ページあります。
チェルニー30番を早い時期に、かなり楽々弾きこなしてこれたら、取り組めるかもしれません。
チェルニー40番の壁はもの凄く高いです。
指トレーニングと練習曲だけを1時間くらい毎日やらなければこなせないです。
毎日数時間練習する生徒さんでも、ヒーヒー言ってます。
長年積み重ねて出来た強靭な指の筋力とバネ、反射神経、鍵盤上のアスリートとして出来上がった指が必要なのです。
娘は、中学生でチェルニー40番とシンフォニアをコンプリートして、今にいたります。
人によって強化したい基礎は違います。
譜読みが苦手、時間がかかるなら、初見力を鍛える譜読みの基礎をやった方がいいでしょう。
指が速く動かないなら、速く弾ける指の筋トレ的な基礎をやります。
音色や音楽性をより良くしたいなら、そこを伸ばすような表現や音楽的な知識を増やす基礎をやります。
バロックの奏法の基礎、古典のソナタの基礎、それぞれあります。
ロマンや近現代を弾くタッチの基礎、ペダリングの基礎、ショパン、ドビュッシー、それぞれの作曲家の音の出し方の基礎、それぞれ違います。
初級に戻ると、ちゃんと椅子に座る、先生の話を聞く、忘れ物をしない、毎日練習する、それもレッスンを受ける基礎です。
基礎と一言で言っても本当にやるべき必要な基礎は一人一人違いますね。
チェルニーがレッスンバックにあるから基礎を続けている、そんなフワッとした考え方もあるかもしれません。
チェルニーはやっていなくても、曲を深く譜読みする中で基礎を学ぶ人もいます。
ある程度弾けるようになったら、限りある時間を考えて、どんどん曲を譜読みした方がいいのは確かです。
目的や理想を見て皆んな同じようにやるよりは、現状を把握して、本当にその生徒さんに合った基礎を再認識していきます。