2016.07.13
久方ぶりに、そして今年一番の音楽会、ピカイチでした🎶
私の大好きなG(爺)メン♡。でもまだ若干の60歳です。
ロシアのピアニスト。指揮者、作曲者としても活躍しています。輝かしい経歴は割愛しますが、すごいのは2006年(40歳)に突然、演奏活動を停止しています。
この日、開演前、舞台に置いてあるピアノを見て「アレッ?!」
演奏会のピアノは、皆さんに見えるように、ピアノのおなかにピアノの製造会社が刻印してありますが、この日のピアノには、よく見るアレではなく、『SHIGERU KAWAI』と。
実は、活動を停止していたプレトニョフは、この『SHIGERU KAWAI』ピアノとの出会いにより2013年から再び、ピアノを弾き始めたのです。(このピアノはMy pianoかしら?)
今ではよく知られていますが、弾いたことはありません。聴いたこともありませんでした。
それでは、ごゆっくりお聴きください、いえ、お読みください。
第1曲J.S.バッハ(リスト編曲)「前奏曲とフーガイ短調」
原曲は勿論オルガンのために作られた曲でリストがピアノ用に編曲したもの。なのに、目をつむっていると…オルガンで弾いている様な音なのです。なんとも心地いい音色、こんなに静かなf(フォルテ)を聴いたのは、故チッコリーニおGちゃん以来です。
緑の指ならぬ、あらゆる音色を作りだす虹色の指先で、鍵盤を優しく触っているだけに見えます。
こんなにあたたかい音を聴いていると…やっぱり、そうですねぇ…私の前と右隣の青年は、すっかり、おねむの神様にもっていかれていました。
第2曲グリーグ「ピアノソナタホ短調」
第3曲グリーグ「ノルウェー民謡による変奏曲形式のバラード」
ノルウェーの作曲家、グリーグと言えば「ペールギュント」、そして「ピアノ協奏曲」。これは、知らない人でも絶対聴いたことのある超有名な曲です。ただこの日のように、それ以外の曲はあまり聴く機会がありません。幻想的で、不思議な雰囲気をもった作曲家ですが、北欧の曲は、田園風で日本人好みの癒され調です。
さて、前と隣の僕たちは…再び眠りについておりました。
眠れぬ夜に、ちょっとYou Tubeでグリーグをきいてみては?
後半はモーツァルトのピアノソナタ。1曲約30分を一気に3曲弾き続けます。
第4曲モーツァルト「ピアノソナタ二長調K.311」
第5曲モーツァルト「ピアノソナタハ長調K.457」
第6曲モーツァルト「ピアノソナタへ長調K.533/494」
ソナタ弾くまでピアノを頑張り続けた人なら、どれも聴いたことがあるか、弾いたことがあるでしょう。モーツァルト以外誰にも真似できない、これぞモーツァルトです。
まだ若い、プレトニョフGちゃんも、数少ない、あっち側の世界に住んでいるピアニストでしょう。
ピアノをなでるだけで、ミッキーのファンタジー☆~
いくつも重なり合うメロディーが全てバラバラに聞こえてきます。10本の指で、音色の違う楽器を演奏するオーケストラなのです。
今まで出会ったスーパーG(爺)メンは、見るからに優しそうで愛に溢れています。
まだ若い、プレトニョフGちゃんは、出てきたときから不愛想で、お辞儀は15°、ニコリともしない、猫背でアルムおんじぃみたいな…とてもいい人には見えなかったのですが、演奏後はパパさまに見えてきちゃった♡最後は、ニッコリしたような気がしました(笑)
そんなことは、どうでもよくなる終幕でした。
アンコールはキラキラのリスト2曲。
ところで、前と隣の坊やたちは?
モーツァルト以降は釘付けになっていました。モーツァルト聴きに来たんかい?!
※プレトニョフの全国ツアーは、東京3回公演、他は京都、西宮、そして、豊田のみでした。貴重な1日だったんです。