2015.08.30
うだるような酷暑と戦ったお盆休みに、汗を書いてるのか?涙が出ているのか分からない状態で、釘付けでみたDVDでした。
音楽会の怪物ピアニスト マルタ・アルゲリッチを母に持つ、それぞれ父親が違う三人の娘。その三女ステファニーが初監督した長編音楽ドキュメンタリー映画です。
音楽家アルゲリッチではなく、ステファニーが幼い頃に撮ったビデオを元に作った、三人の娘と母の物語。
長女:リダ・チェン(三人の中で唯一音楽家)。中国人指揮者の父を持ち、母22歳の時の第一子にもかかわらず孤児院で育つ。
※驚くのは、この出産の翌年にショパン国際ピアノコンクールに優勝していること!え~~~~!?
次女:アニー・デュトワ。かの有名なスイス人指揮者シャルル・デュトワがお父さん。すごっ!でもすぐ離婚。
三女:ステファニー・アルゲリッチ。父は、ピアニストのスティーブン・ヴァセヴィッチ。勿論離婚。
この間にもピアニストのミッシェル・ベロフと付き合っていたりと、まあとにかく自由奔放な恋愛遍歴。
しかし、めちゃくちゃに見えるアルゲリッチの親子関係は数奇でありながら、幸せそうでもあります。
マルタ・アルゲリッチ、1941年アルゼンチン生まれ、子どもの頃から巨人というか鉄人というか…あの綺麗なお顔からは想像できないド迫力の演奏で、聴く機会は何度もあったけれど行きたいとは思わなかったのです。小澤征爾との共演も多く「別府アルゲリッチ音楽祭」の総監督も毎年催され、今年は原爆投下70年の広島で特別演奏会も開いています。
彼女ももう極め始めた70代。振り返りもしない人だろうが、歩んできた人生が織り込まれた演奏をそろそろ聴いてみたくなりました。