2014.10.03
パイプオルガン体験講座
生まれて初めてパイプオルガンというものを弾きました。
まあ、教会にあるアレですが…今まで教会ですら弾く機会に恵まれず。この度、めでたく実現いたしました。しかも、大きなホールのドデカいオルガン。バッハになった気分~~
パイプオルガンは、モーツァルトが『楽器の王様』と呼び、ホールにあるものは、とてつもなく大きくて、勿論持ち運びなど出来ず、1台1台全て手作りです。教会やホールに張り付いてて、まさに建造物であります。
ここ、豊田市コンサートホールのものは、アメリカ、ジョン・ブラ
ボー氏が9年かけて作り、2003年に完成しています。
「パイプ」金属か木製。長いものは10m、短いものは数センチ。全て音色と高さが違います。
「鍵盤」手で弾くところが、4段、足鍵盤1段。(大ホールでは一般的)
「ふいご」風を送る道具。ふいごから送られた風の力で音を出します。今は当然、電気モーターを使いますが、昔は人間が!!口で吹いていた??
じゃなくて、人間がふいごを押して風を送っていたのです~
「ストップ」鍵盤の横についている沢山のボタン。これを調整することによって無限に音を変えていくことができます。同じ鍵盤を弾いても1オクターヴ低くなったり!!驚き!!
🎶第一印象は?ピアノとは全然違う楽器だということ。
ピアノは弦をたたいて、木の箱に響かせる。パイプオルガンはパイプに空気を送り、1本1本が単音のリコーダーで、鍵盤やストップによって音をだし、教会やホールという器に響かせる壮大なもの。
ピアノは、全貌が演奏者の視界に収まりますが、パイプオルガンは鍵盤、ストップ、足鍵盤のみが。奈良の大仏の足元でお参りしてる感じ?
ピアニストはお客さんから全身拝めますし、客席も見えちゃいますが、パイプオルガニストは、お客さんからは、高い高い所に背中がチラっと。オルガニストからは、なーんにも見えない。
そして最大の違いは、ピアノは世界中に同じ型のものはいくらでもあり、種類も限られているが、パイプオルガンは1台1台が皆違い、鍵盤数、ストップ数、パイプ数も同じものは一つとない。ピアニストは、たま~にマイピアノを持っていく人もいますが、パイプオルガンは小さいものでも教会にくっついています。教会運ぶわけにもいかず…カーゴに乗らんし~
教えていただいた、オルガニストの徳岡めぐみさんに聞いたところ、初めて弾くオルガンは、ぶっつけ本番にちかいこともあると。ゲネプロ無しなんて!!恐怖の極み~
【参考までにホール別、パイプオルガン比較を。】
豊田市コンサートホール(アメリカ製)
パイプ数3922本、ストップ数62、鍵盤4段+足鍵盤1段
愛知芸術文化センター(ドイツ製)
パイプ数6883本、ストップ数93、鍵盤5段+足鍵盤1段
東京芸術劇場(フランス製)
パイプ数9000本、プトップ数126、鍵盤5段+足鍵盤
これらは、世界でも相当多い数ですが、多ければいいわけではないのです。でも、数的には沢山の音色が作り出せるということです。
ちなみに、
京都コンサートホール(ドイツ製)
パイプ数7155本、ストップ数90、鍵盤4段+足鍵盤
と、そこそこの規模(十分デカい)ですが、ここは、尺八、笙、篠笛、しちりきなど、伝統的な和楽器のストップを備えているのです。聴いてみたい!
🎶弾いた感想は、鍵盤は軽くて、ふかふか、ひたすら爪がカチカチ…それが気になってオルガンのなる音に集中できない(-_-;)
ここは、ゆっくり引っ張って、静かに、盛り上げて~とか思っても、まったくもって表現力なんてぶっ飛び、弾くのに必死。疲労困ぱい…
先生がよこでストップを駆使して、音色だけは変えてくれる。こりゃ先生の作品だ!まだまだ未知の世界ですわ
— 場所: 豊田市コンサートホール - 参号館10f