2012.06.15
現代風ファンタジースペクタクル歌舞伎「石川五右衛門」です。わたくし歌舞伎は初心者マークですが、明らかに現代風ということがわかります。劇中、浄瑠璃や長唄が盛り込まれていました。霧隠才増蔵との一騎打ちではスローモーションになり後部座席の人が「マトリックス!」と。なんとも奇想天外な内容だったり、大阪城天守閣屋根の上や南禅寺山門のセットは圧巻でした。
オペラは総合芸術と言われ、演劇、美術、音楽で構成されあらゆる面から楽しめます。これは正に和製オペラでした。演劇は、歌舞伎。美術は着物や、舞台のお城や海や山など壮大なセット。特に生き物の様に変化する布の使い方が素晴らしい。音楽は日本の伝統ある三味線や長唄。
ところで賛否両論ですが、これは海老蔵のワンマンショーのようにも思えます。出てくる度に衣装も髪型も見事にお着替えしてて!しかもめっちゃ豪華でカッコいい。あんな派手な泥棒‥見えも切る切る切りまくり~海老様の海老様による海老様のためのショーでした。
たかが顔がいいだけの男じゃないか!!と思っておりましたが、ラストシーン、宙吊りの海老様がわずか1メートルの至近距離から私を見つめたのです。桜の花びらを投げてくれたのです。「立つな、触るな、乗り出すな」と事前に厳しく言われていなかったら‥立って乗り出し触っていたことでしょう。結局は瞬殺されたわけです。じゃなくて、日本の文化は素晴らしいです。