2012.10.27
なんだか堅苦しいタイトルをつけてしまいましたが、音楽のすばらしさを再確認させられたのでお伝えしたくなりました。
私は、発達障害の子供達への指導法をどこかで学んだ訳ではありませんが、御縁があって、たまたま教える事になりました。自閉症という言葉は知っていましたが、会話も上手く通じない子供に、なんとか音で楽しんでもらいたくて、あの手この手でレッスンを続けて・・・いつに間にか10年が経ちました。どんぐりくんのド、レモンちゃんのレ・・・から始めて、最近は、音楽の流れも感じて弾けるようにもなりました。楽譜を読んで、自分の意思を指を使って音にする。これは、簡単なようですが、実は凄い脳の働きあっての事!他の生徒より沢山の時間がかかりましたが、上手に弾けてNちゃんがニコニコ笑ってくれるとお母様もニコニコ!私までニコニコ嬉しくなります。時々ですが・・・音に集中してとてもステキな音楽になります。そうすると、感動してお母様は、涙。有名なピアニストの演奏よりも、心のこもった子供の音色は何か不思議なパワーを感じます。
言葉では、うまく心の内を表現できないけれども、音では優しく弾いたり、はずんで弾いたり・・・色々な感情を音を通して楽しんでいるように思います。それが、音楽の本当のすばらしさだと、つくづく感じます。
来年の春、Nちゃんは、高校を卒業して社会人になります。これからも、生活の一部にピアノの時間を作って、音で遊ぶ、ゆとりの時間を過ごして欲しいと願います。夏には、PTMGのオーディション10年目の記念トロフィーが待っています。