2019.11.27
«悲愴»、«熱情»と並ぶベート―ヴェンの3大ソナタ«月光»。«月光»の愛称はドイツの詩人が付けたものでベート―ヴェン自信は『幻想曲風ソナタ』と題したそうです。この曲の作曲当時、伯爵令嬢に思いを寄せたジュリエッタに贈られたといわれていますが、境遇の差の壁が厚くその恋は終わりを迎えます。3楽章においてはそんな切なくはかない印象と耳の異常を強く感じながら自ら死を意識するなど『心の叫び』がこの楽曲の[強]、[弱]の絶妙なコントラストに、緊張感あふれるベート―ヴェンの『愛と死の旋律』を感じます。