松の実会ピアノ教室

もうすぐお正月ですね。

お正月の楽しみも ずいぶん変わってきました。


私の若い頃は、お正月と言えば

寅さんの映画でした。

懐かしいですねぇ～


寅さんというユニークな主人公の

いろいろな出会いとラブコメディーで

ストーリーが進む、お決まりの展開ですが。


その中の１作に　オペラ歌手が

登場する回があったことを知る方は

少ないかもしれません。


偶然知り合ったクラッシック歌曲を歌う「おじさん」に

帝釈天近くの川魚料理屋の座敷、

知り合いを集めての宴会の中で

１曲披露してもらい、寅さんひたすら感激！

といったシーンでした。


曲は　シューベルトの「菩提樹」。

クラッシックを歌う「おじさん」こそ

バリトン歌手でいらした築●文雄先生。


先生の声は、歌ったあとの余韻が素晴らしく

寅さんの映画に出られた当時いくつもの

オペラにも出演されていました。


あの寅さんでさえ　クラッシック歌曲の世界に

引き込まれてしまうという設定にぴったりの

声とお人柄です。


先生のレッスンルームからは、

川崎を走る田園都市線沿線の緑が

見下ろせ、新緑の頃は それはすがすがしい

気持ちでレッスン帰りの散歩ができたものです。


先生のレッスンルームではドイツリートを

中心に伴奏をさせていただきました。

演奏された音だけで音楽が作られるのではなく

ホール全体の空気、演奏後の余韻にまで

音楽が続いていることを教わったレッスンルーム

でした。