2014.10.18
「2つともマルがもらえなかった・・・」
レッスンの最後に、ショボンとした顔でこうつぶやいた生徒さん。 取り組んでいる曲のひとつ、ブルグミュラー「牧歌」。
もともと品の良いキレイな音を出す♪ちゃんには、もってこいの曲。 でもね、牧歌って・・・ずばり「歌」だよね? はたから見ると、ただ鍵盤をバンバンた叩いてれば音が鳴る楽器なのだけど、もっと聴いている人の心にグっとくる音が欲しい・・・今日の演奏は、まだちょっと、ただ音を並べてるだけ・・・ベルトコンベアーで、流れ作業的に音が進んでいくだけ。
小学生の♪ちゃんには難しい話かもしれないけれど、私はそれを承知で伝えます。 ピアノは、♪ちゃんの心構えひとつで、いくらでも音は作れるんだよ。 言ってみるもんです。ビックリするほど、次の週はステキな演奏をしてくれます。 今日は、奥の深~い話をしてしまいましたが、♪ちゃん、ショボンとしつつも、目はキラキラ輝いていました。
完成させるまでの過程で、私もいろいろ言って、みんなとてもいい子に従ってくれますが、受け身にばかりならず、自分でも音を生み出してみて!
「こういう叩き方すると、こんな音が鳴るんだ・・・じゃあこうしてみようかな。」とか、「ここの部分はこういう音で弾いてみよう・・・」とか・・・。 自己満足で終わらせず、聴いている人の立場にたって。 いつかは私の元を離れて、一人で弾いていく日のために。ゴールを見据えてレッスンしています。