2015.05.28
昨日の続きで、中学になっても続けるための条件についてです。
えらそうに書いていますが、毎年3月が近づくと「小学校卒業と同時にやめることになったら悲しいな」と不安を感じます。これは結構ピアノの先生は皆同じなのでは?
卒業と同時にやめてしまう生徒、中学に入ってしばらくしてからやめてしまう生徒。
なぜやめてしまうのかというと、「中学になったら部活が忙しい」「塾に通うから」「小学校と違って時間がない」など理由はそれぞれかと思います。
でも同じ条件で続けている生徒もいる。
ではなぜ?と考えるに、単純に「続けても楽しくないだろうと思う」もしくは「続けても楽しくなかった」からではないでしょうか。
ここで言う「楽しい」というのは、「弾くことが楽しい」という意味です。
中学になると私立、公立にかかわらず生活のペースが大きく変わり、時間のやりくりがむずかしくなります。
慣れないうちは疲れるし、時間がないしでそのような中でようやくピアノに向かったとき。
楽譜を一生懸命読みながら四苦八苦してようやく1ページ弾いた、となっては誰だって嫌になるのでは?
ここで楽譜を開いて「ああ、こんな曲なんだな~」とざっと弾ければそれなりに満足感が得られるし、例え練習ができていなくてもレッスンのときに「とりあえず弾いてみようか」となってもそこそこ弾くことができます。
そうなれば、たとえ練習が追いつかなくてもレッスンを続けていく中で少しずつでも必ず上達していけるし、続けてみようという気持ちにつながります。
そうなるためには「小学校までに読譜力をある程度完成させておく」のが大事なのではないでしょうか。
幼稚園から始めようが、小学校高学年から始めようがそこは同じです。
年齢に合わせて教えていけば、小学校のうちに読譜の力をつけるのは可能だと思います。もちろんある程度の練習も欠かせませんが。
自力で楽譜を読みながら弾くことができる。
私は自分が教える上でこれだけはゆずれないと考えているのは、読譜力をつけるという点です。
楽譜が読めればいろいろな曲に出会い、そこで気に入った曲を弾くことができる。
自分で音にすることがどれだけ楽しいか!
世の中にはすてきな音楽があふれているわけで、自分が気に入った曲を弾く楽しさや喜びを感じてほしいと思います。
今年3月に小学校を卒業した生徒たちはうれしいことに全員続けています。
皆他の習い事や塾や部活と両立させながらのレッスンです。
中学生になると、今まで積み上げたものを元にどんどん上達し始めます。
さあこれから上手くなる、というときにやめずにすむように、責任を持って日々のレッスンを進めていくようにあらためて肝に銘じたいと思います。
次回はしつこいけれど、さらにこの話題でひっぱります(笑)