2016.01.27
日本クラシック音楽コンクールと、ショパン国際ピアノコンクール in ASIA が終わりました。それから少し時間が経ってしまいましたが、それぞれに全国大会へ進出した生徒がおりましたので、少し落ち着いた今、改めて振り返ってみたいと思います。
昨年は同じ時期に「解らないという事に耐える」というタイトルで、記事を書かせて頂きました。
その記事は満足な演奏が出来たにも関わらず結果が思わしくなかったことについて、自身の不勉強の結果なのか、単に演奏が嫌われているだけなのか、時間の経過の中でもう一度、静かに自身を見つめ直してみようという趣旨のものであったと記憶しております。
そして一年が経ち、自分なりにダメな理由を考えてみたものの、私自身に進歩がないせいなのかどうかは知りませんが、未だに解らないというのが正直なところです。
もし単に嫌われていただけならば、ずっと考えていても仕方がないことなので、好かれることを考えるよりも、自分の信じる処を説得力が出てくるまで磨き込んでいく、このことに努力を集中させた方が良いなと、現在は思っております。
さて、今回についてですが、大変残念ながら、いずれも力を発揮できないままに終わってしまいました。
準備は十分に出来ていたはずなのですが、具体的にはクラコンの方はテンポが早すぎて自滅、ショパコンの方は安全運転しすぎて、反ってミスタッチを呼び込んだり印象が薄れた感じになってしましました。
もちろん全国大会のステージがいかに緊張するものであるかは察して余りあるものですので、同情は禁じえませんが、普段通りに演奏することの難しさが、改めて浮き彫りになる形となりました。
今回に関して言えば、演奏が終わった時点で、ある程度残念な結果を予想して受け入れるという形であったと思います。
本人たちはさぞ悔しかったことでしょう。落ち着いてやればもっと上手に弾けるはずなので、もう一度弾かせてあげると言われれば弾きたい心境であったに違いありません。
ただこれが現実の厳しさでもあるので、失敗から学び、そこに自分をアジャストしていくしかありません。
今望まれる精神態度としては、成功(地区大会)からも失敗(全国大会)からも教訓を学びとり、常に自助努力や創意工夫の精神を忘れない、そうした「反省からの発展」を目指すことであろうと思います。
今回、生徒たちはとても良い経験をしました。人のせいにしたり言い訳したりせずに、「反省からの発展」こそが大切なのだと。それをモットーに生きていく限り、人生に本当は敗北などはないのだと伝えたいと思います。
何故ならば、様々な経験を通し、魂を成長させる事こそが、人生の本当の目指す処だと私は思うからです。是非頑張って益々成長していって下さい。これからも楽しみに二人を見守っていきたいと思います。