2015.11.11
日本クラシック音楽コンクール本選、そして当音楽院に於けるショパン国際ピアノコンクール in ASIA への挑戦が一区切りとなり、秋のコンクールシーズンを終えて、今は比較的静かな毎日を過ごさせて頂いております。
クラコンの方は9月に小学6年生のYちゃんが早々と全国大会進出を決めていたのですが、実は用心をして10月の最後の本選にも併願でエントリーをしていたので、もったいないし受けてみることにしました。(ピティナやショパコンと違い、棄権しなくても良いため。)
ただし全国大会では9月に演奏したイタリア協奏曲、トルコ行進曲の2曲に加え、ショパンの幻想即興曲も演奏する予定にしているので、今回はトルコ行進曲は外し、イタリア協奏曲と幻想即興曲の2曲で臨むことにしました。
若干のミスは生じたものの、曲目を変更しても演奏に安定感があり、しっかりとイメージも捉えられていて、以前に比べて本番に力を発揮できる地力が少し付いてきた様にも感じられました。
結果は、その日の最高得点で唯一の全国大会進出者となりました。おめでとうございます。
一方、高校2年生のM君が挑戦したのは、ショパン国際ピアノコンクール in ASIA の地区大会で、このコンクールへは初めての挑戦となります。
曲目はバッハの平均律第1巻より7番、そして英雄ポロネーズです。
英雄ポロネーズの方は約1年前よりこの日を目標に準備をし、その間、全日本ジュニアクラシック音楽コンクールや日本クラシック音楽コンクールでも演奏しながら調整してまいりました。
普通科の高校に通っている為、来年は大学受験で忙しく十分にピアノを弾く時間が取れなくなる事が予想されるので、今回のコンクールが最後になるかもしれないというつもりで、悔いのない演奏をすることを目標に頑張ってきました。
本番の演奏は、非常に気迫のこもった熱演で、終わってお辞儀をする時の表情は、いつになく達成感、満足感の感じられる清々しいものでした。
もちろんコンクールなので、自分自身の達成感や満足感が評価と一致するとは限らないことは経験から重々承知はしておりましたが、私も演奏した本人も聴きに来ていたご両親も皆が納得をしておりましたので、発表を待つ身ではありましたが、「よくやったね!」という嬉しい気持ちで皆の心の中は一杯でした。
その後、結果発表を受けて喜びはさらに大きなものに変わりました。銅賞を受賞、初のショパンコンクール全国大会進出です。
金賞、銀賞は該当者が無く、銅賞が2名の受賞となりました。もう一人の受賞者は、超エリート音楽大学の付属高校の女子生徒でしたので、M君の様に機嫌よく長くコツコツと頑張ってきたことだけが強みの普通科の高校生でも同様に合格できたことは、教室の後輩達にもきっと良い励みになったことでしょう。
長く続けていると、時には嬉しいことがあるものです。
Yちゃんの全国大会は年末、M君の全国大会は年始に行われます。夢は大きく持って、Yちゃんは日本一、M君はアジア大会進出を目標に夢の続きを楽しんで参りましょう。ありがとうございました。