2014.11.18
先週末、ショパン国際ピアノコンクール in ASIA 地区大会第2ラウンドが終了しました。今回のチャレンジャーは、小学5年生のSちゃんです。
朝起きたあと、必勝のお祈りをし、近所のスーパーに買い物に行った時の事です。精算のためにレジに並んでいると、突然、「お客さん、すごいですよ、何か今日いいことが起きるんじゃないですか。」と声をかけられ、金額を見ると、なんと1111円! なんだか縁起がいいような嬉しい気持ちになりました。
Sちゃんは大変な努力家で、毎朝自分で5時に起床し、学校に行く時間になるまで練習をしているそうです。
しかし今年はコンクールで思うような結果が残せず、少し自信を失いかけているので、以前の投稿でも触れさせていただきましたが、「心のコントロールにこそ最大の努力を」と、励まし続けてまいりました。
通常の意味における努力は、問題なくできる子なのです。驚く程上達してきているのですが、ただ自己信頼の弱さからか、取り越し苦労、マイナス発言がどうしても出てしまいます。
ただ心は磁石のようなものなので、これからどの様な現実を引き寄せてくるかは、心に描いたビジョンに強く影響を受けてしまいます。
人は痛い思いを何度か経験すると、将来に対してあらかじめ不幸を予測し、その衝撃に備えようとし始めます。人情としては解らなくはありませんが、本当に幸福な未来を引き寄せたいのであるならば、努力してその考えは改めて乗り越えなくてはなりません。
ある程度の実績が積み上がってくるまでは、自信が持てないのは当たり前で、どんな人でも、この産みの苦しみを通り越して初めて、少しづつ自信を身に付けていくのだということは、忘れてはならないでしょう。
さて、失敗することへの恐怖と戦いながらステージに臨んだSちゃんですが、その演奏は実に立派なものでした。今年私が聴いたSちゃんの演奏の中では、間違いなく1番の出来栄えだと確信しました。
本人も力を出し切れたことが余程嬉しかったのか、結果発表を待つまでもなく、演奏が終わった後、飛び跳ねるように会館の外で走っていたのが、印象的でした。
おめでとう!見事銅賞を獲得し、全国大会初進出です。
この素晴らしい経験は、練習における努力、心のコントロールにおける努力両方によってもたらされました。両親を始め、ライバルも含めみんなに感謝し、この貴重な経験を次のチャレンジに向けての自信に変えていきましょう。
この夢の続きは、ライバルのYちゃん(一足先に全国大会進出済み)と共に、全国大会のステージで見せてくれることでしょう。楽しみにしています。