2014.07.17
人は叶えたい願い事がある時に、よく神頼みをします。ただし、その時に忘れてはならない大切な心がけがあると言います。それは「願いは叶って欲しいけれど、最後は天の御心のままになし給え」という、お任せする気持ちだそうです。
人間心では、願い事は早く叶って欲しいと思うのが普通ですが、私たちを見守って下さっている神様からすれば、いま願いが叶うことが、その人にとって本当に良い事なのかどうかが重要で、例え正しい願いであったとしても、まだその時でない場合には、見送られる場合もあるのかなと私は感じます。
人間心では、天の大きな御心まではなかなか理解し、推し量ることは難しいので、いつかその一部だけでも理解することができたなら、それで良しとしなくてはならないでしょう。
願いが叶うことだけが重要なのではなくて、現在直面してる課題から、私達が何を学んでいるかが、見守っている神様にとっては一番の関心事なのかもしれません。
さて、当音楽院の有志4名が先週末、ピティナピアノコンペティションの浦和地区予選と埼玉南地区予選にチャレンジしました。生徒達の本選進出の願いは聞き届けられたのでしょうか。
浦和地区予選には、既に本選進出を1回目で決めているC級のYちゃんが臨みました。体調を崩し、本番前1週間は学校を休まなくてはなりませんでしたが、万全の出来栄えではないものの、なんとか2度目の本選進出を決めることができました。
さいたま南地区ではC級に、1回目を落としラストチャレンジとなるSちゃんとMちゃん、E級に二つ目の本戦進出を狙うM君が臨みました。
M君は、1曲目でいきなり大量失点を伴う致命的なエラーを犯しながらも、2曲目でそのミスを帳消しにするサヨナラ満塁逆転ホームランを放ち、なんとか本選進出を決めることができました。
SちゃんとMちゃんは、今回はほぼノーミスで、二人とも気持ちの入った好演ではありましたが、僅かに及ばず、本選進出を逃す結果となりました。
Sちゃんの方は予選奨励賞はいただけたものの、やはり本選進出を願っていた為、残念ではありました。
Mちゃんは丁度1年前に当音楽院の生徒となり、小6にして初めてのコンペ挑戦という目標を立てて、1年間懸命な努力を続けてまいりましたが、驚異的な成長を見せてはくれたものの(1年前は、ツェルニー100番の前半とブルグミュラーで、ソナチネやインベンションは勿論のこと、ハノン等の指のトレーニングや音階・アルペジオも全くやったことがないという惨状で、練習も10分程度だったとのことです。)、こちらも僅かに及ばず残念でした。
しかし、何時間もの練習を今では平気でこなせるようになりましたし、ピアノに対する意識も全く以前とは違いますので、夢が叶う時期も近づいてきているかもしれません。(D級になっても、挑戦し続けると本人は言っています。)
Sちゃん、Mちゃん、今回は夢を叶えてあげられなくてごめんなさい。二人の悔しさは、先生も1年後まで、忘れずに覚えていたいと思います。願わくばこれからの1年間も、一体感を持って共に歩んでいければと思います。
今回の演奏は、2人とも本選進出しても全く恥ずることのない立派なものであったと、先生は今でも思っておりますが、天の御心の大いなることを信じ、結果ばかりにあまり囚われすぎず、夢の実現の時期に関しては天に全てお任せする気持ちで、機嫌よく精進していきたいと考えております。
コンペを通して上達するという目的は遂げられましたし、真剣勝負から得られた尊い経験、学び、智慧は、必ず将来の宝物になっていくであろうことを信じて疑いません。
これからもどうぞよろしくお願いいたします。