2014.07.02
先週末、当音楽院にとってのピティナピアノコンペティションの予選初陣が終了しました。
今回のチャレンジャーは、C級のSちゃんとYちゃん、E級のM君です。三人とも決勝進出の経験こそないものの、昨年、一昨年に本選優秀賞で、決勝進出まで後0.02差で次点という悔しい経験の持ち主です。それだけに今年のコンペにかける思いには、三人とも人一倍強い思いがあります。
当日はC級とE級で別会場へのエントリーとなり、その両方を梯子して回る、私としては大変忙しい一日となりました。
C級の受付時間が午前9時だった為、コンペ当日恒例の音楽院ホールでのリハーサルは午前5時半からとなり、6時半には車で出発し、栃木県の会場まで高速道を経由して会場入りし、9時半に本番開始、13時の発表となりました。
E級の方は本番が夕方で、会場も東京だった為、生徒のお父様がわざわざ栃木まで車で迎えに来て下さり、表彰式の途中で失礼して、とんぼ返りで音楽院に戻った後、1時間弱程度のリハーサルを経て、東京の会場に向かいました。
さて、気になる結果ですが、YちゃんとM君は順当に予選優秀賞を受賞し、本選進出を決めることができたのですが、Sちゃんが不覚をとってしまいました。
演奏前から弱気の発言が気にはなっておりましたが、少し会場の雰囲気に飲まれてしまったところもあったようで、大きなミスはないものの、多少決め手に欠く演奏になってしまったことは否めない感じではありました。
この結果にはかなり凹んだ様子で、翌日会った時には、夢も希望もしぼんでしまった様な感じでしたが、でもよく考えてみれば、1回目の予選を落とすなんてことは、よくある話でもあります。
スポーツではないので、よく弾けていても好かれなければ点数は低くなりがちですし、審査員が変わり、会場が変われば、全く違う結果になることもしばしばあります。
実際、過去私の生徒で1回目の予選を落としたあと勝ち上がって決勝まで進出した例はいくつもあります。
ただその子達に共通して言えるのは、やるべき事さえやっているならば、最後まで自己を信頼し、決して夢を諦めなかったという事実です。
さて、人の本当の姿は、有頂天の時と試練の時に現れるといいます。
有頂天の時に自分の力を過信し、周りへの感謝の心を忘れたり、試練の時に簡単に夢を諦め、希望を失って自暴自棄になったり、人のせいにしたりする姿は、平凡人であることの証明以外の何者でもありません。
結果が出なかった時には、様々な想いが頭の中で交錯し、マイナスの想いで一杯になりそうになると思いますが、負けてはいけません。練習を頑張るのは当然のことながら、今こそ心のコントロールにこそ最大の努力を払わなくてはなりません。
平凡な考え方をして平凡な結果に終わるのは自業自得です。立派な人は試練の中においても、考え方自体がまず立派なはずです。心のハンドルは自分が握っているのですから、努力して正しい方向に切り替え、操縦していくことことこそが、夢をあきらめないことにつながっていくと、私は固く信じています。
3日間を経て、現在のSちゃんは明るく積極的な心を取り戻し、再び希望の灯を心に灯しながら、夢にむかって歩み始めているようです。
Sちゃん頑張れ!夢は諦めなければいつかは叶うものだ!
諦めない限り、最大限のサポートを行うつもりであることを私はお誓いし、お約束したいと思います。