2013.07.07
前回のトピックスで紹介させていただいたSちゃん、Yちゃん(B級)のレポートの続きをさせていただきたいと思います。
今日は、ピティナピアノコンペティションの宇都宮地区予選に同行してまいりました。午前中の最初の演奏グループだったため、早朝6時に当音楽院のホールに来ていただき、7時まで1時間のリハーサルをした後、車で高速道を経由し、会場入りしたのが8時30分です。
Sちゃんにとっては、1ヶ月前に演奏検定での参加は経験しているものの、本選進出をかけての予選としては、初めての挑戦で、本番真剣勝負での実力が試されるところです。
Yちゃんにとっては、既に6月に1回目の予選突破を決めておりますので、2回目の挑戦を確実なものとするのと同時に、どこまで実力を発揮しきれるかが今回のポイントです。
Sちゃんは、1ヶ月前の経験が効いているのか、初挑戦にしては落ち着いてよく集中し、現在の力は出し切れたのではないかと感じました。
前回、ホールで聴いたとき、十分に音が響かないというか、指が浮いてしまい、鍵盤の底まで十分に弾ききれていないという反省点があったのですが、今回は十分に音を響かせることができ、その成長をとても嬉しく思いました。ただ、その反面、少し力づくになり、音の粒が荒れたところもあり、1週間後の2回目の予選に向けての新たな課題が浮き彫りになりました。
実は1年前に当音楽院を初めて訪れた時には、指先は潰れる、テンポは保てずリズムはいい加減、弾き直しばかり、読譜も間違いだらけで、ペダルに至ってはあべこべに踏んでいるという有様で、今だから正直に言いますと、暫くなんと言ったら良いのか言葉を失ったという状況に近かったのですが、それでも毎日まじめに1時間は必ず練習をしてきたという話を伺って、非常に心が痛んだというか、指導者の責任の重大さを改めて感じながら、やり直すような気持ちで、新しくレッスンをスタートさせた事が懐かしく思い出されます。
今回、予選優秀賞を受賞し、1回目で目標だった本選進出を勝ち取ることができ、私も感激で胸が一杯ですが、まだまだ続きがありますので、この先は本人、そしてご家族と共にどこまで成長を遂げることができるか楽しみながら、チャレンジを続けていきたいと思います。
さてYちゃんの方ですが、前回1回目で本選進出を決めているものの、少し落ち着きのない演奏になってしまい、少しだけ悔いが残った感じでこの1ヶ月を過ごし、今度こそは心から満足のいく演奏をと今日の2回目に挑みました。
朝のリハーサルの時に聴いた印象では、落ち着きは感じられるものの、上手く弾こうという気持ちが先立ちすぎて安全運転になり、インパクトが薄れている感じがしたので、本番の時、ステージ上でペダルの設置をしながら、耳元で「上手いんだから胸を張って堂々と演奏して気持ちを伝えなさい。」と囁いてからその場を立ち去り、祈るような気持ちで演奏を見守らせて頂きました。
結果は大変見事な演奏で、予選優秀賞を受賞し本選進出はもちろんのこと、74名の中で上位4名にだけ授与された副賞の特別賞(4名の中での優劣は未公表で不明)も頂き、メダルを首にぶら下げて大はしゃぎでした。
次は全国決勝大会に向けての大変厳しいチャレンジとなりますが、今日の経験をさらなる自信に変えて、日々改善に取り組むことができたならば、夢が夢でなくなる可能性も否定はできません。
今日は嬉しい1日をありがとうございました。私も気を引き締め、日々改善を目指して次も又喜ぶことができるように努力したいと思います。どうぞよろしくお願い致します。