2012.06.22
今日は「適正な練習とは何か」というテーマにおける、その前提となる練習の習慣化について、一般的な話も交えながら考えてみたいと思います。
ピアノ教室の他のお稽古事と一番違うところは、上達するには自宅での毎日の練習が必要というところではないでしょうか。
例えば他のお稽古事だと、スイミングなら教室に行ったときに頑張る他はなく、畳の上で練習しても仕方ありませんし、バレエもストレッチ位は可能かもしれませんが、余程広い家でもなければ自宅での練習は難しいのではないでしょうか。
ご両親が昔、良心的な教室でピアノを習っていたことがあれば、この事への理解は当然のことであろうと思いますが、そうでない場合には、まず毎日の練習の習慣化というところから取り組み始めなくてはならないのが現実であろうかと思います。
習慣化するには、努力の中にも楽しさを感じられなくては難しいといえます。いきなり大きな目標に向かわせて苦行を強いるのではなく、普段から大目標・中目標・小目標と少なくとも3つくらいには分割して物事を考えるようにしたいものです。
そしてそれだけではなく、毎日の練習の中で、何らかの達成感を味わえる様にしてあげる事が重要で、その為にはその日の小さな変化を見逃さず言葉にして評価し、褒めてあげることが重要です。明日も頑張るぞというエネルギーがきっとそこから湧いてくるに違いありません。
あと人は意味のわからないことを続けることには大変な苦痛を感じるものです。今行なっている練習メニューの狙い・意図・目的について、教師は特に明確に説明してあげることも大切ではないでしょうか。
毎日練習することが当たり前で、しないと気持ち悪いという心境になったらしめたものです。要するに歯磨きみたいなものなのです。習慣が確立するまでは、先生からだけではなく、なだめたりすかしたり、家庭での協力が不可欠です。
ご両親の明るく肯定的で積極的な言葉掛けが最大の励みになります。叱るばかりではなく小さな変化を見逃さないようにしましょう。それは毎日接しているご両親にしかできないことなのです。
今回は前提にあたる部分の話となりました。次回は気になる練習量についての考えを述べてみたいと思っています。それではまた。 つづく。