2012.11.11
友達と映画『ピアノマニア』を見てきました。
調律師さんのプロとしての仕事のすごさが伝わる映画でした。
ピアノの『音』が映画の主要な題材となっているため音質がすばらしかったです。
調律する微妙な音の鳴り方の違いみたいなものまで映画から聞こえる音で表現できるものなんですね。
ピアニストの方がレコーディングのために曲ごとに調律のイメージを提案していくのには、ただ驚くばかりです。
また調律師さんがあらゆる可能性のために、失敗をおそれず試行錯誤してチャレンジしていく姿もとても素敵でした。
印象に残ったのは「平均的な音を求めるピアニストは、演奏会の翌日に調律すればわかる」と言ったことです。翌日に調律すれば反響板に音の刻印のようなものが残っているというのです!!
音楽は時間芸術と言われ、絵画のように形として残るものではないと思っていましたが、全く何も残らないわけではないのですね。
もちろん素晴らしい演奏は心に残りますが・・・。
昔、うちのピアノを調律してくれた方は、趣味でアマチュアブラスバンドの指揮をしていました。調律してもらうとなんとなくブラスの響きを連想してしまうような感じがしましたが、10年くらいたって久しぶりに調律してもらったら響きが変わっていてびっくりしました。そのことをお話ししたら、やはり日々勉強しているとのことでした。
私は、主人の転勤を何度もしたのでその都度何人かの調律師さんにお世話になりました。調律師さんがかわると、ピアノの音も微妙にかわります。
今の調律師さんの音は、特徴があります。調律後はトイピアノのようにかわいらしく明るい音になります。調律の後、ピアノを弾いていると(こんな音を作る調律師さんは、どんな感じの人なんだろう。)と気になりました。いつも調律に来てくれるときはスーツを着てきちんとお話ししてくださいますが、それだけではわからないので次に会ったときに少し聞いてみました。調律師さんはちょっと驚いていましたが、いろいろお話していくとなんとなくその人の何かがピアノの音と重なるような気がしました♪