2010.10.31
転勤が多かった頃、その先々で何人かの方と連弾を楽しみました。
初めて連弾した方とは忘れられない事があります。
相手は、就職するまでピアノを習っていた人で結構弾ける方でした。連弾は、少しずつ曲を仕上げ、お茶を飲みながらおしゃべりし・・・という楽しい時間でした。
1年くらいたった頃、聞こえてくる音が変わってきたことに気づきました。いつもと同じように弾いているのに音楽が違って聞こえるのです。でも、自分も弾いているし何がどう違うのかわかりません。
そこで、相手に聞いてみました。「最近何かが変わったと思うけど、あなた自身何か変わったことある?」すると、彼女はしばらく首をかしげていましたが、「最近、相手の音が聞こえるようになった。」と言いました!!
えっ!?連弾は、ずれることもないし、息も合わせていたし、聞こえてると思っていたのに。。。
確かに合わせるようにはしていたのですが、驚きの一言でした。
彼女が言った「相手の音が聞こえるようになった」というのはひょっとすると『相手の音を聞くようになった』ということだったのかもしれません。
『聞こえる』ということは、受動的ですが、『聞く』というのは能動的でそこに自分の意思がかかわり、何かほかの意識的なことが働くのかもしれないですね。
違って聞こえた音楽は、何か心地よいものに感じられました(*^_^*)