2010.11.20
手がかじかむ季節になると、思い出すエピソードがあります。
それは真冬の凍るような寒さの日でした。
小学生のある生徒さんが、いつものように颯爽と自転車に乗ってやってきました。そしていつものようにさっと楽譜を広げて、宿題の曲を弾き始めました。
ところが・・・なんだか変です。
指がよたよたしてしまい、全く思うように動かないようなのです。
生徒さんは自分のその状態にすごくびっくりしたらしく、
「あれ〜、どうなっちゃってんの〜?」
という顔になり、今にも泣きそうでした。
私は、はは〜ん・・・と思いながら、
「ねえ、もしかして・・・今、すごく手が冷たいんじゃない?」
と聞くと、その生徒さんは小さくこっくりとうなずきました。
「よし、こっちきてよく手をあっためてごらん」
と言って、二人でストーブに手をかざして、暖めました。
しばらくして、もう一度弾いてみると、すっかりいつもの手に戻っていました。その時のその生徒さんの顔は本当にほっとしたという表情でした(^_^)
きっと、自分の手がおかしくなったと思ってびっくりしたのでしょうね。
その生徒さんには、一大事!!!という事件でしたが、その光景が私にはなんだかとてもほほえましく思えました。
子供って本当にピュアなんですよね♪
ピアノを教えている立場の私ですが、いつも生徒さんからいろんなものをもらってます(*^_^*)