2013.05.28
今回は、少し違う角度からのお話を
❶お母様やお父様の中で、「自分が子どもの時に電子ピアノで練習していたからこそ、なぜ電子だと練習しないのか 続かないのかも体験済だから子どもには本物ピアノと決めてます!」と、おっしゃる方は沢山いらっしゃいますが、
逆に「自分が電子ピアノで習って、すごい良かったと思ってる」とおっしゃる方は不思議といません。長年この世界に身をおき、沢山の方と交流してきましたが少なくとも後者の発言を私は耳にしたことがありません。;^_^
❷「続くかどうか分からないし、上手(ソナチネ)になったら本物のピアノを買ったら良いやん(*^_^*)ってお母さんが言ってたのに、ソナチネにとっくに入ってるのに買ってくれへん!」というような子どもの声を担当していた音楽教室などで聞いたことはよくありました。
実は、これ よくある話(°_°)
ピアノを習いはじめて5〜6歳ぐらいで電子ピアノを買ったとします。進む子どもさんでしたら、8歳までにエリーゼのためにを弾き、9〜10歳でソナタまで進む人もいます。
しかし、ご家族の方は「まだ電子ピアノ買って4〜5年しか経ってないのに、もったいない。つぶれてないんやし、これでいいやん!」と言われてしまう‥‥
。。。。これがオチ?(´Д` )。。。。
これは、特別に出来る人に限った話でなく、「ある程度弾けるようになったら本物ピアノを買ったら良いやん」と言いながら、ある程度になっても「もうちょっと電子ピアノ使っとき」と言ってしまう家庭が大変多いようです。
習っている本人は、電子ピアノと本物ピアノの差がどんどん分かりテクニック的にも向上できなくて辛くなります。そのもどかしさと、中学生活の忙しさとも重なり結局辞めてしまうことになったり‥‥
現実的には『まだ電子ピアノ買って数年やけど、上手になったから本物を買うわ』と言って下さるご家庭は かなり少ないようです。そして、ごく一部、買い替えされる方がいらっしゃいますが皆さん口をそろえて「はじめから本物にしとけば良かった;^_^。結果、高くついたし(´Д` )」と、おっしゃいます。
❸どれくらいやる気になるか分からないし辞めるかもしれないから電子ピアノで様子みます。
このご意見は大変多いです。;^_^
この言葉、脳の仕組みからいきますと、脳は語尾の否定後を判断しにくい特性があるので、
“辞めるかもしれない” という言葉だと、 “辞める” の部分を脳は意識してしまいます。
失敗するかもしれない!と失敗を意識すればするほど失敗する確率が高くなるのと同じです。
ですので、続かないかもしれない辞めるかもしれない
というのは言霊と同じで、無意識のうちに そうなることを引き寄せてしまう可能性が大ですので、はじめからそうなると予想しないほうが賢明だと思ったりします。
❹私のまわりでは電子ピアノを20万円台で買われる方が多いので、その額をもとに話を進めますが、本物のピアノでも40万の物があります。中古だと電子ピアノと同額のものも沢山あります。
20と40、その差はもちろん大きいと思いますが、その差をどう考えるか。。(契約上ピアノ禁止の物件にお住まいの方は話は別ですが)
20万•••
車が好きでホイールをはきかえる為なら出せるけど、楽器には出せないというご家庭
冷蔵庫はつぶれてないけど、新しい物が欲しいので冷蔵庫を買うためなら出せるけど、習い事には出せないというご家庭
さらに大きな大きなテレビが欲しいと、テレビなら出費できるけど子どもが使うピアノには出せないというご家庭
価値観の違いはそれぞれですから優先順位も家庭により異なります。私は、家庭の価値観にまで立ちいることは出来ないと思っています。
ですので、子どもちゃん達の話に耳を傾けると胸が痛む時もあります。
長年の経験、そして事実、また著名人や著名人のご家族、様々な職種の方々との出会いで
子どもを伸ばした家族には共通点があることを知りました。
【やる前から出来るか出来ないかなんて誰にも分からない。やってみなければ花も開かない。子どもにかかる費用を花咲く先行投資と思えることが親の幸せ】という考え方でした。
変な言い方になりますが、収入と先行投資は比例しないようです。単刀直入に書きますと、裕福でも先行投資にお金をかけない主義の家庭もありますし、裕福でなくても“子どもの未来の為の費用=親の幸せ”と考える家庭もあります。
『裕福でないけど先行投資してくれた(*^_^*)』
この気持ちは、親への感謝となり学ぶ力に繋がるようです。たくさんの方と出会ってそれを実感しました(私もその一人;^_^)