2013.05.27
前回の続き(生ピアノにするか?電子ピアノにするか?)
人間、動物の持つ能力の重要なもののひとつに、「五感」があります。ピアノが頭の活性化によいといわれるのは、この「五感」に関係しているようです。 【 五感による脳の活性化 】
五感とは、聴覚、視覚、触覚、味覚、臭覚
1. 聴覚(音を聴く)
単にドレミを聞いているだけでなく、暖かい音、冷たい音、楽しそうな音、さみしい音など、違いがわかる耳を育む。
注意深く音を聴きとることは、人の話をしっかりと聞く能力にもつながります。頭が良くなるポイントの一つでもありますね。(無機質な内蔵音の電子ピアノでこれが育めるかどうかは前回トピックスで各自判断して下さい)
2. 視覚(楽譜を見る)
楽譜 書かれている事を正確に読み取る力をつけることで注意力がつきます。右手と左手の音符を読み取りながら、強弱記号や音楽用語なども同時に読み取るので、瞬時に3〜6以上のことを判断し即座に行う力がつきます。
3. 触覚(鍵盤に触れる)
当教室の電子ピアノは木製鍵盤でグランドピアノより重たいですが、アコースティックピアノの鍵盤と触覚は全く全く違います。ピアノの曲には、楽しい曲、悲しい曲、様々な曲がありますが
それらを弾き分けるには、まず自分の発する音を感じる力が大切です。そして「こう弾きたい」という気持ちとタッチと発する音が繋がるようになっていきます。
タッチに応えてくれる鍵盤の触覚、応えてくれる音色が出るから表現力が磨かれていきます。
(電子ピアノに応える力はありません。生ピアノは自分の気持ちを表現してくれます)
アコースティックピアノは、攻撃的に叩くと攻撃的な音が出るし、優しくなでるようなタッチで弾けば柔らかい音が出ますが、電子ピアノは、誰が弾いても内蔵されてる音が鳴っているだけです。
弾く楽しみの一つでもある音色の楽しみ♫触覚の先にある「音の楽しさ 深さ」が生ピアノでは知ることができます〜醍醐味〜
4.5. 味覚・嗅覚
醍醐味とは、最上で真実の教え。
物事の本当のおもしろさ。深い味わいという意味です。
味••• 曲にも味があります。ピアノに味や においというのは、無関係と思われるかもしれませんが、音を味わうという感覚や、音楽と共に思い出すにおいなどは表現力に繋がるものですから、ピアノを弾く上で必要でもあります。
一例をお話しますと、湯山昭さんの「お菓子の世界」という曲集があります。バウムクーヘン、ポップコーン、シュークリーム……と お馴染みの曲ですが、1曲1曲にお菓子の名前がついていて、お菓子の味をイメージしながら楽しく練習します。
お花畑という曲があれば、どんなお花かな?色は?においは?と想像力も膨らませながら
それらを感じながら練習します。
においや味覚なら電子ピアノでも出来るのでは?とご質問を受けますが、鍵盤の触覚も音も自然でない電子ピアノでは、伝えられない伝わらない‥‥生ピアノのようにはいかないようです。
このように、ピアノを弾くということは五感をフル活用させているのです。
ビジネスマンが、ボーとしないでアンテナを立てるように!!という言葉をよく使いますが、ピアノをやっていると五感をフル活用させるのでアンテナが立つようになるのです。それも、ピアノは頭が良くなる!と言われている一つです。
もう、お気付きだと思いますが、電子ピアノでも、これらの五感のうち視覚だけは鍛えられます!
上記のように、音符や記号を読み取り単に指を動かすということだけは電子ピアノでも出来ますから。ですので、生ピアノでなく電子ピアノであっても、なにもしないよりかは 頭が良くなる要素の五分の一ぐらいは効果はあるのではないでしょうか?
電子ピアノは無機質と言われます。無機質とは、生物が関与していないと思わせるさま、命が感じられない様子などを意味する表現。
無機質な電子ピアノで、感じる力表現力をつける為にはご家族の多大なる協力が必要です。
(電子でもスゴイ力をつけた生徒さんのお話を後日にします)
電子とアコースティックは、差があるだけでなく、同じではなく別物だということをご理解いただけましたら幸いです。
最近、ドラムのことで悩んでいたので、ドラムの先生をされている方やドラマーさんに相談していました。生ドラムがあるので、夜間用としてだったら電子ドラムも有りかな?と検討していたのですが
「電子ドラムは変な癖がつき音の響きの判別が出来なくなるから買わないほうがマシ!電子ドラムはドラムではなく別物だ!」と皆さん口をそろえておっしゃってました。同じなんですね。(#^.^#)