2024.09.05
一昨日、教室の卒業生が遊びに来ました。
栄養学を勉強している大学生です。
彼女は、中学生2年の時、長期入院をしました。
当時は、この先どうなるのだろうと心配もしましたが、通信制高校(校舎もあり、登校もしていました)を経て、志望校に入学し、充実した学生生活を送っているようです。
小学校3年の時、入会希望で体験レッスンを受けていただき、その場で入会が決まりました。
一昨日、その時の話になりました。
あの日の彼女は、体験レッスンは受けてくださったのですが、一言も話さず、表情も変わらず、正直「これは、持ち帰って検討します」になりそうかなと思いました。
ところが、お母様の「どうする?」に、「やる」と即答で、驚いたことをはっきり覚えています。
そんな話をすると彼女は、「私も、はっきり覚えています。私は、いつも無表情で、何を考えているかわからないと思われるタイプの子だったと思います。嬉しくても、それが表情に出なくて伝わらないんです。」
私も、そういう子供で、元気でハキハキものを言える子がいい子だという雰囲気に、いつも劣等感を抱いていました。
だからでしょうか、無表情でも、口数が少なくても、「いいんじゃない、今は」と受け止めます。
彼女の即決は、そんな空気感を感じ取ったからかもしれません。
そんな子供だった私も、今は、まったく別人のようにピアノ講師をしていますし、彼女も、別人のように、良く笑うようになり、近況を楽しそうに話してくれました。
人は成長し、変わっていけるもの。
そんなことを改めて実感した数時間でした。
帰り際、「今日は、本当に楽しかったです。」と、何度も繰り返し、笑顔を見せる彼女に、心が温かくなりました。