2018.02.21
●脱力が大切な理由は♪
「脱力」とは無駄な力を抜いて弾くこと。無駄な力とは何なのでしょうか?
なぜ無駄な力を入れて弾くのはだめなのでしょうか?
「無駄な力」とは、使う必要のない筋肉を緊張させてしまって、動きたい方向
の邪魔をしてしまいます。車で例えると ブレーキをかけながらアクセルを
踏んでいるようなものです。そして、その弾き方のまま練習を進めると腕などを
痛める原因にもなります。
●無駄な力を入れてしまう原因と対処♪
①「間違えてはいけない」ということにこだわって弾いている。
【対処】「間違ってはいけない」と言うと恐怖心で身体に力が入ります。
ですから音の間違いを責めるのではなく、1度 ゆっくり弾かせてみたり、一緒に弾いてみたり、心を弾ませて練習できるように心がけています。
②指先の形にこだわり過ぎると、逆効果です。
【対処】特にお子さんの指の関節などは、まだまだ柔らかいです。その時期に必要以上に手の形にとらわれると余計に緊張して無駄な力がはいります。それと、曲のフレーズによっては丸い形では弾けないフレーズも多々あります。以前にも少しお伝えしましたが、両手の指をあわせてそこが鍵盤に「触れますように」位の程度にとどめて、それよりも 幼いころは指の根元(付け根)から指を動かすことを重要視して指導していきます。その方が指の力を無駄なく発揮することができるようになります。
③大きな音を出そうと頑張りすぎてしまう。
【対処】日頃から申し上げていますように、ピアノは自分の腕の重さで音を出す楽器です。まだ小さい
お子さんは軽くて当たり前で、「大きく」と言うと力を込めたり 逆に引き寄せる力が働いて肩があがり、必要以上に前傾姿勢になって ひっかく様な弾き方になったりもします。そういう時はメロディーを一緒に歌って、「大きくなっていく と思うだけでいいよ! 指はこれ以上頑張らなくていいよ!」などと
声をかけます。引き寄せる力ではなく自分の中の力を外に押し出すイメージを持たせることが大切です。