2024.05.04
風薫る5月です。
ゴールデンウィークも好天に恵まれ、心地よい時間を過ごされた方も多かったのではないでしょうか。
私は毎年恒例の屋根裏、納戸掃除など日頃ほったらかしの場所を整理整頓、掃除→腰痛に襲われていました泣
毎年ゴールデンウィークと年末にドタバタと片付けているのに、なぜいつも片付かない…??
その他には秋の発表会の準備に時間を割いてしまい、特別なことは何もしなかったものの、ほんの少し快適になった住処に満足。
そんな最中、フジコ・ヘミングさんの訃報に触れました。
ご高齢とは知っていましたが、それでも演奏活動を継続していることに敬意を感じてきましたし、あれだけ芯の強そうな存在感のあるピアニストが亡くなってしまったことにいささかショックを受けました。
彼女の音色は独特の美しさを持っていたと思っています。
それに先日も著名なピアニストの訃報がありました。
マウリツィオ•ポリーニは、1960年18歳で第6回ショパン国際ピアノコンクールに審査員全員一致で優勝した世界最高のピアニストの1人。
2024年3月23日、82歳で亡くなったとのことですが、こちらも残念。
私、若い頃は精緻ながらダイナミックな彼のピアニズムにえらく心酔しており、学生の頃はリサイタルにも駆けつけプレゼントまで手渡ししたというファンぶりでした。
こちらも歳を重ねるにつれ演奏の好みが変化、都内ホールまでいく余裕がなくなったこともあり(彼のチケットは高額だし)、時々CDを聴く程度になっていました。
30年前、学生だった私に握手をしてくれたポリーニ。
当時、今の私と同じくらいの年齢だった彼の表情は、ベートーヴェンのソナタを弾き終えた疲労まじりの充実感に満たされていたように見えました。
と、同時に
「あれ?結構おじいちゃんぽい風貌だな」
(失礼)
とも思ったものです。
訃報に触れ、改めて晩年のポリーニの写真を見ると、その時よりずっと痩せていて…いつの間にこんなに風貌が変わってしまっていたのかと寂しく思いました。
ゴールデンウィーク中にYouTubeで様々な演奏動画を視聴する時間が取れたのは、初めて。
自分の演奏課題の参考にするためにみはじめたのですが、演奏画像でみると若いと思っていたアンスネスまでいつの間にかいい感じに加齢していて(同世代のはず)、つくづくいいピアニストの演奏も無限ではないことを思い知りました。
話は戻って。
ポリーニはたくさんの録音を残してくれましたが、訃報に触れた際に購入したのが↓
ベートーヴェンソナタ全曲。
YouTube上でも全曲視聴できます。
全てのソナタ、全楽章のべ102曲(だったかな?)。間違いなく、偉業です。
演奏家が亡くなっても、その演奏は残すことが可能な現代。
先人の活躍と貢献に感謝したゴールデンウィークでした。