2014.06.09
初めてピアノ教室を開いた時は、まだこのホームページもなく、自ら個人宅のポストにチラシの投函をすることから始めました。沢山のお宅にお配りし、初めて一軒のお宅の目にとめて頂き、お教室に喜んで通って頂けることになりました。
私が初めて向かい入れた生徒さんは、とっても可愛らしい4才の女の子でした。体験レッスンの時に私がほんの少し席を外した時に、お母さんにぴったり寄り添ったCちゃんは、小声で「お姉ちゃんに毎日会えるの?」とそっと聞いてくれたそうです。そこから私のピアノ講師としての歩みは、少しずつ前進し始めたような気がします。
会員一人だった教室が、ご紹介で2人となり、3人、4人と・・・ 時間をかけてゆっくり増え、2回目の発表会からは、私の教室だけで30名の発表会を開くことが出来ました。
「ヤマハさん等から入会のお誘いのお便りを頂きますが、美奈子先生がいいんです!」という身に余るお言葉にいつも支えられてきました。数多くあるお教室の中から、私の教室を選んできてくれる生徒さんは、私にとって心から大切で、毎週お会いしていると、本当の我が子のような情が湧いてきます。
子供は、皆本質的には好奇心と興味に溢れており、新芽のように柔らかい心を持っています。ですので、私さえ心を開けば、すぐ仲良しになってくれて、ピアノともすぐ友達になってくれる事を学ばせて頂きました。
この当時、入会してきてくれた生徒さん達は、今こうして時間が経過すると、私の頭の中では1期生といった感じでしょうか。この生徒さん達が、4・5才から高校3年生まで通って下さり、東京の大学進学と共に、教室を退会されました。皆さん、一人一人素晴らしい成長です。
内2人は男の子ですが、始めは、私がしゃがんでお話する程小さく、まだまだ無防備であどけない表情の男の子が、小学高学年、中学、高校… とみるみる心も体も成長し、ピアノも学業も誰もが憧れる程の存在にまで成長され、人間的にも私の方が尊敬してしまう程の立派な青年となり… 女の子は、小さい頃友達のように気楽な話し方をしていた子達が、小学高学年になると急に敬語を使い始め、感じた事を自分の言葉で上手に伝えられるようになり、中学、高校は女の子らしさが出てきて、謙虚さや気配りが出来るようになる程まで成長し… そんな子供達の成長を拝見させて頂きながら、長い間ゆっくり一緒の時間を過ごさせて頂いたことをとても感謝しています。
その子にとって、私の教室に通っていたことが、自分史の一つだとすると、指導者としての子育てが一つ終わったような気さえし、巣立っていった生徒さんを誇りに思い、悲しくもあり、嬉しくもあり、淚で溢れ思いで一杯になります。
でも、今現在、お蔭様で私の教室には、2期生と考えられる生徒さん達が40名近くおり、楽しい日々を過ごさせて頂いています。小さな男の子も2人おり… 2度目の子育てのようで、見ているとお孫ちゃんのように本当に可愛く、気分は優しいおばあちゃんです。この子達が、いつか巣立っていくと、私も次はヒイおばあちゃんかな…と(笑)
これからも皆さんと、楽しく幸せな時間を作っていけたらと思っております。お教室での事が、将来皆さんの心に残る大切な1ページとなりますように・・・❤