2019.03.14
早咲きの桜があちこちで見られ、街も華やいできましたね。
一年を振り返って、生徒さん達の成長をしみじみと感じています。
自分の音を客観的に聴く耳も少しずつ育ってきたような気がします。
高学年の生徒さんは、憧れのショパンやドビュッシーの曲に積極的に取り組んでいます。
中3のKちゃんは受験の年にも拘わらず休まずレッスンに通ってくれました。
まだ早いかな?と思って渡したショパンのスケルツォ2番。
10分弱の大曲ですが、心配をよそに毎週よく練習してきてくれ、大分仕上がってきました。
高校生になったらラフマニノフやスクリャビンなどのロシアの作曲家の曲にも
挑戦してもらおうと、私も胸が膨らみます。
習い始めた歳によっても異なりますが、ショパンなどの小品は、早い子で3、4年生、
地道に続けていれば、始めて7、8年で挑戦できるようになります。
魅力的な素敵な曲がいっぱいありますので、
是非、憧れの曲を目標に、一歩一歩地道に頑張ってほしいと思います。
就学前の生徒さんの成長も目を見張るものがありました。
年長さんはもとより、年中、年少さんの集中できる時間が増してきて本当に嬉しいです。
当教室では全調メソッドの教本を軸にレッスンしていますが、
バスティンパーティー教本のA~Dでは、
長調は全12調〔♯(シャープ)5つ、♭(フラット)6つまでつく調〕と、
短調は6つの調を学ぶことができます。
白い鍵盤しか出てこないハ長調の曲を延々と弾くということは、
毎日、白い服を着て暮らすようなもの!
♯系の曲、♭系の曲で印象、色彩が変わってきます。
白鍵だけなら譜読みが楽なのに、なぜシャープやフラットが沢山つく調で作曲するのか?
逆になぜハ長調の曲にしたかったのか?そこには、各調の性格と、
その調でなくてはならない作曲家の深い思い入れがあるのです。
その違いを感じられる感性を育てていくためにも、早いうちに色んな調に触れたいですね。
皆さん、移調(他の調に移すこと)も楽しんで練習してきてくれます。
先日、年長さんのY君、長調の曲(明るい曲)を短調(暗い調)に移調したいと言い出し、
弾き終えて、『カッコいい!!』と一言、満足気な表情でした。
そうなんです!長調は明るくて、短調は暗く悲しいというだけではないです。
豊かな感性を育んでいくには固定概念は禁物かもしれないですね。
短調にすることで、カッコよさや渋さも増すと感じること、
このような感性も大事にしていきたいです。