2018.12.17
師走とは思えない穏やかな日が続いていますね。
1週間ほど体調を崩してしまい、久々の投稿になってしまいました。
さて先月2週間に渡って行われた浜松国際ピアノコンクール。
感動のうちに24日閉幕しました。
審査委員長の小川先生も仰っていましたが、
今回は偶然にもピアノの鍵盤の数と同じ、
88名の世界のコンペティターが集まり熱戦が繰り広げられました。
3年に1回しか開催されないので、終盤に差し掛かるにつれて、
お祭りの後の寂しさに似た気持ちが込み上げてきます。
2週間、惜しむように通い詰めました!
1次20分、2次40分、3次は室内楽を含み70分、そして本選はコンチェルト
(オーケストラと共演)という膨大なプログラムを準備しなくてはいけません。
勿論皆さん既にピアニストとして活躍されている方も多いので、
プログラムの量としてはたいしたことないかもしれませんが、
コンクールで演奏する緊張感は半端ないと思います。
陸上競技で例えれば、1次は短距離、2次3次は中距離でしょうか?
そして1次予選から本選までは42.195キロのフルマラソン!
しかも完走できるのは本選まで進むことができた、たった6名だけ。
今回は課題曲の設定が変わり、1次予選は、これまでの古典派、ロマン派の中から
選択という枠が無くなり、練習曲1曲以上を含む自由な選択となりました。
練習曲といっても皆さんがよくご存じのツェルニーやブルクミュラー等の練習曲ではなく、ショパン、リスト、ラフマニノフ、スクリャービン、ドビュッシー等の
メカニック、音楽性を披露する演奏会用練習曲(エチュード)です。
いきなり2次予選になってしまった印象でした。
自由な選択ということはプログラミングのセンスの良し悪しも
浮き彫りになった気がしました。
1位はトルコのジャン・チャクムルさん(20歳)!
初々しさと成熟した音楽を合わせ持ち、喜びや悲しみなどの表現もしつこくなく、
自然に聴き手の心に染み入り語り掛けてきます。素晴らしい音楽!
コミュニケーション力と多彩なプログラムで楽しませてくれました。
今回は地元今田さん、安並さんを含む日本人4名が入賞されたことも嬉しかったです。てらいのない深い音楽で感動しました。
暫くは全プログラム映像配信されています。
音の響きはホールで聴くようなわけにはいきませんが、無駄のない手の動きなど勉強になりますので、是非ご覧になってみてください。