2024.05.21
ピアノ教室『スタッカート』うえひろです。
フランツ・シューベルトについて。
私が小学校に入って、初めて読んだ伝記、シューベルトでした。
母の歌好きから、幼い時によく耳にしていたシューベルト。
彼はボーイソプラノで聖歌隊に入っていた頃から、音楽の才能をみせていました。
裕福な家庭ではなかった為、周りの援助を受け、苦労をしながら作曲活動をいていました。
シューベルトといえば、中学生の音楽の時間に取り上げられる、歌曲『魔王』
高熱にうなされる我が子をおぶって、医者のところへ行く間の姿が描かれています。
最後は、その病気の幼子は、腕のなかで息絶えた、、というストーリー。
印象的でしたね。
歌曲の王とされるシューベルト。
ピアノ曲でも数々の素晴らしい作品を残しています。
幻想曲、即興曲、軍隊行進曲、、、
そして、ピアノソナタ。
全て洗練された美しさと儚さがあります。
私の感想では、飾りをとって、シンプルに仕上げた曲、、という印象があります。
私は若い時には、全くピンと来ませんでした。
シューベルトは美しい、、、、
昔から言われていたのですが、その良さになかなか行き着きませんでした。
大人になり、ショパンやドビュッシーなどを弾いていた時、
『さてさて、久しぶりにシューベルトを弾いてみようかな、、』
ピアノソナタ16番を練習してみると、、、
涙が溢れるような気持ちになりました。
そして、ピアノソナタ13番。
なんとまぁ!洗練されたフレーズなのでしょう。
清らかなメロディーに心を打たれました。
私にとって遅かりしシューベルト。すみません。
よく考えると、歌曲では野薔薇やアベマリアなど、美しいものが沢山ありますよね。
彼は、ベートーヴェンと短い間でしたが、交流を持ちました。
それは濃厚とはいかなかったようですが、お互いに認め合う間柄だったとか。
シューベルトが一方的に憧れていたということです。
墓地もシューベルトの意向で、ベートーヴェンの隣に置かれているそうです。
歌曲の王、シューベルト。
一回弾くと、その場の空気が変わります。
日本ではない、その空気、、、、
オーストリアに行ったことのない私ですが、、
何となく感じ入ることが多くなってきました。
真面目なシューベルト先生。
少しずつ先生の気持ちが分かるようになれるのでしょうか、、、
勉強していきたいと思います。
本日もご覧下さってありがとうございました。