2015.11.03
11月に入り急に寒くなりました。
音楽教室は5週目のある曜日はお休みになるので、10月末はお休みが続き、今日は久し振りのレッスン日となりました。
気温が下がったせいもあるのでしょうが、しばらくひと気が無かった教室は空気が張りつめているようでした。
連休中は古い友人と美術館に行って名画を見た後、何か美味しいものを食べようと前から約束をしていました。
その楽しいはずの連休は涙が止まらない悲しい日々となりました。
体調を崩して2月から入院していた祖母が10月29日に亡くなりました。
長く入院していたとはいえ、同居していた家族を失う喪失感や悲しみは重苦しい空気のようにつきまとい、いつ何時も離れません。
今日もくったくの無い子供たちが教室に元気にやってきて、ピアノを教えている間はいつも通りに振る舞えるのですが、何か心に重い物が沈みこんでいました。
10月29日午後1時祖母は此の世から別れを告げていきました。頭から足の先まで色とりどりのお花に包まれ、大好きだったピアノ曲の楽譜、愛用の筆、お気に入りの洋服そして愛飲していたコーヒーと共に。そしてお別れの真際には、大好きだったココ・シャネルの香水を1瓶全て棺に撒いてあげて…。
祖母はピアノが大好きで、嫁入の道具の1つとしてピアノを買ってもらったそうです。
私が初めて聞いたピアノの音、初めて弾いたピアノはそのピアノでした。
シュベスター社の「プリマトーン」というピアノでした。
長く辛い介護、介助が続く中、祖母が死ぬまでか、私が死ぬまで続くこの生活…と思い詰めて祖母を責めた日もありました。
教室の大人の生徒さんには介護の愚痴を漏らしたこともありました。
祖母のことを考えると色々な感情で一杯になります。
でも介護で大変だった日々も、今は祖母との良い思い出となっています。何もかかわらなければ、なんの思い出も残らず、悔いばかりが残るのですから。
育児のような夢や希望が全く無いお年寄りの介護。終わりの見えない介護で苦労されている方は沢山いらっしゃると思います。
今は大変でも、大切な人を亡くしたあとに、精一杯できることはしたという気持ちと、大切な人との貴重な時間だったという思いで一杯になると思います。
頑張ってください!
私は祖母から学んだことを忘れずに、明日も人生のデコボコ道を歩んでいこうと思います。
この日記は字数制限があるので本来の日記を割愛しております。
祖母が亡くなる前の不思議なエピソードが教室ホームページ 「教室日記11月」に書いてあります。こちらもごらんください!→
primaton.info