2015.06.07
今日は2人の新入会の生徒さんの初レッスンの日でした。
レッスンにいらっしゃる生徒さんんも緊張されるのでしょうが、私もかなり緊張するのです。
なんとなくお互いに様子を見ながらのレッスンでしたが、音符を書いたりピアノを弾いたり…無事にレッスンを終えました。
習い事なので、楽しいばかりじゃすまない事もあると思いますが、私もそうだったように頑張った事が楽しみに変わるようなレッスンになればいいな…と思います。
私の大学時代のピアノの先生は超怖い先生でした。(先生ご自身も自覚しているし、門下生が口を揃えて怖かったと言ってます。)
先生のご自宅でのレッスンの帰り道は涙で道が見えない事もありました。落ち込んで下を向いて歩いているので、足元の道路が見えない…というのが正確な表現です。
先生の逆鱗に触れるのは、音やリズムのミスなんてものでは無く、音の出し方なので体で覚えなければならいことです。
それが自分の不器用さも相まって、先生の仰ることが、なかなか出来ないのです。
ピアノの先生の中には、「こーやって弾いてくださる!?」と仰ってお見事な演奏をお手本で示してくださる先生もいらっしゃいますが、私の先生は一切そういう抽象的かつ感覚的な指導はされず、音の出し方は物理的な作用と捉え、肩や腕や指等演奏に必要な部位の使い方を細かく教えて下さいました。簡単に言ったら、こうやったら、こんな音がでる…という事です。
以前、浅田真央ちゃんがフィギュアスケートの基礎から勉強し直した事がありましたが、まさにそんな事を大学時代にやりました。
1年生の頃は凄く苦労をしましたが、音がきれいに出せるようになったのは自分でも自覚できたので、先生の怖さがモチベーションを下げることも無くレッスンができました。
とはいえ、あんなに怖いレッスンは、生徒に相当の覚悟が無ければ、結果が出る前に「音楽」が「音が苦」になってしまうので、私はもちろんやりませんよ!(出来ないし…!)
でも、1回のレッスンで生徒さんがなにか一つでも新しい事を知って、素敵な演奏に一歩近付けたらいいなと、いつも思ってレッスンしています。
レッスン終了後、明日の体験レッスンの準備をしました。
時計はすでに9時を回っていました。
窓から外を見たら雨がしとしと…。傘を差す人影もまばらでした。
調布のこのかわいらしい町は、明日の為の休息に入ったかのようです。
明日10時から体験レッスンがあるので、帰宅するのが面倒でしたが、意を決して教室をあとにしました。
電車を乗り継いで、地元高円寺に到着しました。
この日記を東京以外で読んでくださっている方も沢山いらっしゃるので、町の様子を書きますが、小さなライブハウスや、古着屋さん、エスニックな雑貨屋さん、ちょっと変わった店主のいるカフェ等…活気に溢れた面白い町です。8月には100万人が集まる阿波踊りのパレード(?)があります。
私が帰宅する9時頃は、いつも路上ライブがあちこちで行われています。
ヒューマンビートボックス(口で打楽器の音を出す)をする若い男の子、ジャズの演奏に興ずるグループ、アカペラでハモる女の子たち…それぞれが自慢のパフォーマンスを披露しています。
今日は雨が降っているのでさすがに誰もいないだろうと高架線脇の道を通ったら、ギターでJポップを歌う女性の周りに小さな人の輪が出来ていました。演奏が終わると拍手がおきて、周囲にはなごやかな雰囲気が漂っています。
商店街の道を進むと、居酒屋は週末を楽しむ若い人が溢れ、風俗店の前では暇そうに女の子がスマホと睨めっこしながら呼び込みのおじさんと話をしています。
どうやらこの町は明日への準備ではなく、まだまだ今日が続くようでした。
★この日記は6月5日分です。