2015.01.16
年末に体調を崩した母を追うように、一日違いで同じ病院に入院した叔父のお見舞いに行きました。
重篤な状態の叔父は、ナースステーションの横のベットで、ちょうど食事をしていました。といっても全く食べられず、看護師さんが口に入れてくれた薬を、やっと飲みこんでいるような状態でした。
横に座って話かけると叔父は少し顔を緩めて、柔和な表情を作っていました。
しばらく叔父と静かな時を過ごして、私が「また来るからね」と言うと、叔父がいつも別れ際にする片手を挙げるポーズをしました。でもその腕は力がなく、かすかに動いただけでした。
やりきれない気持ちで教室に来ましたが、子供たちは元気いっぱいで、パワー全開でした。
ピアノの後に公文に行っているNちゃんは、今日は公文に行かないから…と言って、レッスンが終わった後、少し教室でお喋りをしました。Nちゃんはお兄ちゃんと弟がいるせいか、活発な感じの女の子です。
楽しく話しているうちに、すっかり外が暗くなってしまいました。
「Nちゃん、もう帰った方がいいんじゃない?不審者が出た、なんて時々聞くし…」と私が言うと、Nちゃんは、「大丈夫。そういう人はけっとばすから」と言いました。
けっとばす…?小学校4年生の女の子が…?と思ったので、どうやってけっとばすのか質問しました。
するとNちゃんは左足を前に出して「こうやって相手の片足を踏んで…」と言って、次に右足を高く蹴り上げながら「股間を蹴る」と言いました。
あまりの必殺技に、誰に習ったのか聞いてみたら、「自分で考えたの」とあっさり答えました。
そしてNちゃんは、防犯ブザーや笛はいざという時に間に合わないからね、と付け加えました。
自ら護身術を身につけたNちゃんを尊敬するとともに、お兄ちゃんや弟で練習、実践しないことを祈っています。
今日は嬉しい事がひとつありました。
年末に蕎麦屋を経営しているTさん(大人の生徒さん)に、年越しそばを予約していたのですが、母の緊急入院でお蕎麦がとりに行けず、年越しそばを食べ損なってしまいました。
お気に入りのTさんのお蕎麦が食べられなかった母は、退院後とても残念そうにしていました。
そして今日、Tさんが揚げたての天ぷらと一緒にお蕎麦を持ってきてくださいました。
年が明けて2週間経ちましたが、やっと年越しそばが食べられました。これで今年も元気に過ごせそうです。
叔父のお見舞いで意気消沈としましたが、生徒さんから色々なパワーを頂きました!